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日銀、ECBを終えて

日銀に変化はなかったが、
市場の反応は大きく変化した。
これまで「政策変更なし」で
1-2円は円安が進んでいたが、
今回は138.88円まで。
ラガルド総裁記者会見に
注目が薄れていた中、
ドル円は買い手を失い、
137円台へと転落した。
すなわち、市場はドル円ロングに
傾きすぎており、これ以上ドル円を
買い上げる力がなくなっているのだろう。
その意味では、ドル円の
ダウンサイドリスクには注意したい。

ECB理事会は、
0.5%利上げの英断だったのだが、
9月0.5%上げはあるのかと聞かれ、
ラガルド総裁は「それは白紙」
と答えてしまい、ユーロは急落した。
ユーロドルの下落を抑えるために
0.5%利上げに踏み切ったはずなのに、
これでは失敗だ。

欧州の景気は強くない。
本日、欧州のPMIが発表されたが、
製造業PMIは49.6と好不況の
分かれ目である50を割り込んだ。
ドイツの数字も49.2だった。
欧州は景気後退に入っている。

各国の長期金利が、
景気後退を織り込む形で低下している。
コモディティ価格も
上がらなくなってきている。
米長期金利がこれ以上下がると、
為替市場ではリスクオフ的な
動きになる可能性がある。
つまり、円買いが戻ってくるかもしれない。
ユーロ円の下サイドに注意か。