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ピラミッティングとは?積み増しするタイミングなど取引方法を詳しく解説

ピラミッティングとは?積み増しするタイミングなど取引方法を詳しく解説

トレーダー
「ピラミッディングってどんな手法?」

トレーダー
「実際にどのようにしてトレードに活かすの?」

と疑問に感じている人も多いのではないでしょうか。

ピラミッティングとは、最初のエントリーから想定通り動いた時に、ポジションを積み増していく手法です。

買い増しや売り増しを繰り返してポジションを積み重ねることで利益の最大化を狙います。

ただ、大きな利益を狙える反面としてリスクも増えるため、使い方を誤ると大きな損失を被ります。

そこでこの記事では、

  • ピラミッディングについて
  • ピラミッディングのやり方

について詳しく解説します。

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ピラミッディングとは

ピラミッディングとは、最初のエントリーから想定通り動いた時に、ポジションを積み増していく手法です。

同じ通貨ペアのポジションが積み上がっていく形がピラミッドに似ていることから、ピラミッディングと呼ばれるようになりました。

買い増しや売り増しを繰り返してポジションを積み重ねることで利益の最大化を狙います。

元々、株式投資の世界で使われていたピラミッディングはFXの取引でも利用できます。

ピラミッディングはいくつか種類があります。それぞれの手法の特徴ややり方を見ていきましょう。

1. 順ピラミッティング

順ピラミッティング(スケールダウンピラミッディング)は、追加でエントリーするロットを減らしながら、全体のポジション量を増やしていく手法です。

順ピラミッティング

例えば、以下のようなケースを見ても分かるように、後からエントリーするほどロットを減らしています。

  1. 最初に10ロットで買い注文
  2. 上昇したので5ロット追加で買い注文
  3. さらに上昇した後3ロット追加で買い注文
  4. 上昇後に追加で1ロット買い注文

基本的には一定の間隔毎に追加注文していくため、ポジション量は増加。

したがって、最初の10ロットのみ持ち続けるよりも、得られる利益が増えます。

さらに、後から追加で持ったポジションほどロットが少ないので、反転したときに発生する損失も抑えられます。

4つのピラミッディングの中で、最も反転による損失リスクが低く、初心者向けです。

ただし、最初に建てたポジションが最も大きいため、すぐに逆行した場合の損失額は大きくなります。

2. 逆ピラミッディング

逆ピラミッディングとは、最初は少額でエントリーして、追加注文するたびにロットを大きくしていく手法です。

逆ピラミッティング

つまり、スケールダウンピラミッディングとロットの大きさが逆の手法です。

  1. 最初に1ロットで買い注文
  2. 上昇したため3ロット追加で買い注文
  3. さらに上昇した後5ロット追加で買い注文
  4. 上昇したので追加で10ロット買い注文

最初のエントリーのロットを小さくすることで、すぐに価格が逆行した場合の損失を抑えられます。

ですが、問題は大きいロットでエントリーした後に、価格が反転した場合です。

例えば、以下のようなケースで考えてみましょう。

回数とエントリー価格 ロット 価格が102円上昇後、101円まで下落した際の損益
1回目(100円) 1ロット 15万円
2回目(101円) 2ロット 10万円
3回目(102円) 3ロット -30万円

3回目のエントリーをしたのは102円で、この時点の損益は40万円です。

20万円(1回目のポジションの損益)+20万円(2回目のポジションの損益)=40万円

しかし、後で買った追加分の方がロットが大きく、価格が反転するとあっという間に損失額が増えていきます。

そして、102円まで下落すれば、逆に5万円の含み損が発生します。

このように、反転する後損切りが遅れれば、一気に含み損が増えるリスクがあるので注意が必要です。

上級者であってもリスクが高いため、あまりおすすめできる方法ではありません。

3. 長方形ピラミッティング

長方形ピラミッティング(イコールポジションピラミッディング)とは、追加で増やしていくロットを最初にエントリー際のロットと同じにする方法です。

長方形ピラミッティング

例えば、1回目で1ロットの注文をした場合、2回目・3回目と同じく1ロットずつ増やしていきます。

この手法は逆ピラミッディングよりも反転した際の損失リスクを抑えられます。

また、順ピラミッディングと比べると、リスクが高い分利益額を増やしやすいでしょう。

株式の世界では個人投資家のcis氏がよく使っている手法です。

4. リフレクティングピラミッディング

リフレクティングピラミッディングでは、最初はポジションを増やしていき、その後徐々にポジションを少しずつ減らす手法です。

例えば、1ドル100円の時に価格が上昇すると考えた場合、以下のように注文をします。

価格 追加するロット(-の場合は減らす) 保有ポジション量
100円 10ロット 10ロット
100.5円 5ロット 15ロット
101円 3ロット 18ロット
101.5円 0ロット 18ロット
102円 0ロット 18ロット
102.5円 -10ロット 8ロット
103円 -5ロット 3ロット
103.5 -3ロット 0ロット

基本的には、最初にどの価格帯まで上昇(あるいは下落)するのか予測しなければなりません。

ポジション量を増やした後、あらかじめ予測した値幅の半分くらいに到達したら、今度は徐々にポジション量を減らし始めるのです。

このような方法でポジションを調整する理由は、ポジションを分散しながらも、トレンドの最後まで追従したいからです。

途中で決済することで、反転した場合のリスクも減らせます。

なお、今回説明したリフレクティングピラミッディングは徐々にロットを減らしましたが、逆に増やしていく方法もあります。

ピラミッディングを使うメリット・デメリット

ピラミッティングの理解を深めるには、メリットと供にデメリットを知っておく必要があります。

ピラミッディングを使うメリット

ピラミッディングを使うメリットは主に3つあります。

  1. 1回のチャンスで利益を一気に増やせる
  2. やり方次第でリスクを抑えられる
  3. 中期や長期のトレードスタイルと相性が良い

うまく使えば、一挙に利益を増やせる可能性があるので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 1回のチャンスで利益を一気に増やせる

ピラミッディングはトレンド相場で使う手法で、長く続くトレンドに乗れれば、一挙に利益を増やせる可能性があります。

なぜなら、1回だけエントリーするよりもポジション量が増え、利益を最大化できるからです。

例えば1ドル100円から105円まで上昇し続けた時に、ピラミッディングをした場合とそうでない場合に、どのくらい利益が変わるのか考えてみましょう。

なお、どちらも最初のロットは4ロットと仮定します。

まずピラミッディングを使わなかった場合、100円で1ロットのポジションを保有し続けるため、105円まで上昇した時の損益は50万円です。

1ロット×(105円-100円)=50万円

次に1円上昇する毎に1ロットずつ追加でポジションを保有した場合どうなるでしょうか?

105円まで上昇した時の利益
100円のポジション 50万円
101円のポジション 40万円
102円のポジション 30万円
103円のポジション 20万円
104円のポジション 10万円
合計の利益 150万円

※最初のロットは10ロット、ピラミッディングの場合1円上昇する毎に前回の半分乗

仮にイコールポジションピラミッディングで取引した場合、105円まで上昇した場合の利益額は150万円になります。

このように、ピラミッディングを使った方が、遙かに高い利益を得られる可能性があります。

2. やり方次第でリスクを抑えられる

4種類のピラミッディングのうち、スケールダウンピラミッディングやリフレクティングピラミッディングは、比較的リスクの低い手法です。

最初に1回のみ注文をした場合、どのタイミングで決済するのか悩んでしまいます。せっかく含み益が増えても売り時を逃せば、効率的に利益を得られません。

しかし、ピラミッディングであれば、反転した場合の損失額を抑えることも可能です。

よって、リスクを抑えながらなるべく多くの利益を狙えます。

3. 中期や長期のトレードスタイルと相性が良い

ピラミッディングはトレンド中のポジションを増やしていく手法のため、中期のスイングトレードや長期のポジショントレードと相性が良いです。

半年や1年間続くトレンド中にピラミッディングを使えば、長くポジションを保有し続けることができ、多くのポジションを積み上げて利益の最大化を狙えます。

それとスイングトレードなどポジションの保有期間が長いトレードスタイルはFX初心者でも取り扱いやすく、スキャルピングなどの短期トレードに比べると難易度をある程度下げて取り組むことができます。

そのためピラミッディングの手法を利用する時は、長めのポジションを持つ前提で使ってみましょう。

スイングトレードの特徴と始め方はこちら

ピラミッディングをするデメリット

ピラミッディングをする前に、デメリットも把握しておきましょう。

  1. 損失が無限に増え続けるリスクがある
  2. レンジ相場との相性が悪い
  3. スプレッドの負担が重くなる
  4. 精神への負担も大きい

それぞれのデメリットについて順番に解説します。

1. 損失が無限に増え続けるリスクがある

ピラミッディングは、基本的にトレンドが続いている限りポジションを追加していく手法です。

しかし、トレンドはずっと続くわけではありません。一度価格が反転したらトレンド前の価格まで戻る可能性もあります。

価格が反転した時に、利確をせずに放置し続けた場合、利益どころか損失が大きくなるリスクがあるので注意しましょう。

あらかじめ「○pips下がったら利確する」「○円まで上昇したら逆指値の価格を上げて損しない形にしておく」というように決めておくことをおすすめします。

2. レンジ相場との相性が悪い

ピラミッディングは、トレンド相場専用の手法です。しかし、FXではトレンド相場は全体の3割ほど。

残りの7割はレンジ相場になるので、トレンド相場かと考えてエントリーしてもすぐに損切りされるケースも多いです。

したがって、何度も騙しにあっていると、損失額がどんどん増えてしまいます。

無駄な損失を避けるには、なるべく勝率が高い局面に絞ってエントリーしましょう。

3. スプレッドの負担が重くなる

ピラミッディングでは複数のポジションを保有するため、その都度スプレッドがかかります。

エントリーをしすぎると取引コストが高くなるので、注意が必要です。

また、早朝のようにスプレッドが広がりやすい時間帯の取引は避けましょう。

早朝のスプレッドの比較はこちらで解説!

4. 精神への負担も大きい

時間の経過と共にポジション量が増えるピラミッディングは、トレーダーにとって精神への負担も大きくなりやすい手法です。

初めは1lotしか保有していなかったポジションが2lotや3lotと増えていき、上手くトレンドを掴めた時にはさらに保有lot数が増えていきます。

多すぎるlot数は少しの値動きで損益が大きく動き、トレンドと逆行する動きが出た時には、利益減少額の大きさに動揺したりメンタルに多大な影響を与えることもあるでしょう。

自分の許容できるポジション量を保有する可能性もあるピラミッディングにおいては、損益のリスクが大きくなるため、精神への負担も大きくなること覚えておく必要があります。

FXで重要なメンタルの鍛え方を解説!

ピラミッディングでエントリーするタイミング

ここではピラミッティングをする際の具体的な取引方法として、エントリーポイントについて紹介します。

1. トレンド転換やトレンド発生初期

一番利益を増やせるエントリーポイントはトレンド転換時もしくはトレンド発生初期です。

ピラミッディングを始めるのであれば、トレンド転換時やトレンド発生初期を狙っていくと、利益を大きく伸ばせる可能性が高まります。

逆にトレンドの終わり頃にトレンド方向へエントリーしてしまうと、すぐにトレンドが転換しポジションが含み損となる恐れがあるため気を付けましょう。

トレンド転換を予測することは簡単ではありませんが、テクニカル分析を使って何度も検証や分析を行えば、スキル向上からトレンド発生やトレンド転換を予測できるようになります。

テクニカル分析の基礎となるダウ理論を解説

2. 押し目買いと戻り売り

具体的にどのポイントでエントリーするかというと、既にトレンドが発生している場合は「押し目買い」と「戻り売り」を意識しましょう。

押し目買い 上昇トレンド発生中の一時的な下落を狙った買いエントリー
戻り売り 下降トレンド発生中の一時的な上昇を狙った売りエントリー

どちらもトレンド中のチャンスとなるタイミングでポジションを持てるため、ピラミッディングとの相性が非常に良いタイミングです。

押し目買いと戻り売りの解説はこちら

ピラミッティングで積み増しするタイミング

ピラミッティングでより多くの利益を獲得するためには、積み増しするタイミングが重要になります。

1. 直近高値・安値を更新

トレンドが継続中であると判断できれば積み増しをします。

トレンドが継続中かの判断は直近高値、安値を更新したタイミングになります。

ただし、トレンド時は必ずしも順を追って高値、安値を更新していくわけではないので注意が必要です。

2. 移動平均線

トレンド時は必ずしも順を追ってトレンドを形成していくわけではなく、短期的に上昇と下落を繰り返しトレンドを形成します。

そのため、上昇トレンドの場合、一時的に下落するポイント積み増しすることでピラミッティングでより多くの利益が狙えます

ピラミッティングをする際の積み増しポイントは移動平均線で確認できます。

移動平均線は、相場の方向性を分析するためのインジケーターです。

大幅に上昇しすぎた場合、調整のため移動平均線付近に価格が戻りやすい傾向にあります。下落時も同様です。

よって、上昇トレンドの場合、大きく上昇した後、調整で移動平均線付近に戻ってきたタイミングで積み増しをします。

3. ボリンジャーバンド

また、移動平均線を活用したインジケーターにボリンジャーバンドがあります。

ボリンジャーバンドは、中心となる移動平均線を起点とし再びトレンドの方向に戻ってるタイミンを予想することができます。

ボリンジャーバンドの場合、一時的にトレンドの方向と逆に値動きした±2もしくは3σ付近で積み増しします。

値動きが±3σを超えることはほとんどないため、最大利益狙うことが可能です。

ボリンジャーバンドの使い方はこちらで解説!

ピラミッディングで決済するタイミング

ピラミッディングはポジション総量が大きくなりやすいため、決済を行うタイミングが重要となります。

1. トレンド終了を予測できた際

ピラミッディングの手法で保有するポジションは、トレンド終了を予測できた際に手仕舞いにしましょう。

できればトレンド転換直前を狙うのではなく、トレンドが予測できたり見えてきた場面、もしくはトレンド転換が起きた後が理想です。

トレンド転換直前や転換直後、トレンドの頂点で決済を狙う方もいますが、基本的にトレンドの天井や底でピンポイントな決済を行うことはできません。

完璧に値動きを予測することは不可能なため、トレンド転換が予測できた付近で決済を行うのがベストです。

2. 目標利益に到達した際

ピラミッディング手法でエントリーを行う前に、目標利益を立てていた場合には到達で決済しましょう。

例えば、ポジション総量に対して〇%の利益、1ドル〇円に到達した際、といった目標です。

事前に目標利益を立てることでトレードが行いやすくなり、確実に予定していた分の利益を確保できます。

それとトレード前に目標利益を立てるといった、トレードシナリオを考えることはトレードの技術も大きく向上させるため、FX初心者の方であればぜひ取り入れてみましょう。

3. 撤退ラインの定期的な見直し

ピラミッディングでポジションが積み重なってくると、平均取得単価が変わってくるため損益分岐点も変わります。

買いポジションであれば1個目のポジションよりも最終的な損益分岐点は上昇し、売りポジションであれば1個目のポジションよりも最終的な損益分岐点は下落します。

大きな損失を出してしまわないためにも、現在保有する総ポジションの損益分岐点を確認しながら、撤退ラインの定期的な見直しを行いましょう。

損切りラインはもちろん、トレンド転換時の含み益が残っている段階での決済ポイントなど、ポジションを積み重ねるたびに見直すと良いです。

損切りラインの決め方はこちら

ピラミッディングとナンピンの違い

ピラミッディングと似た手法にナンピン(難平)が存在します。

似た手法ですがいくつの違いがあるため覚えておきましょう。

ピラミッディング ナンピン
ポジション追加のタイミング 利益が出ている時 含み損を抱えている時
ポジション追加の目的 利益の最大化 含み損の解消
チャートの動き トレンド方向への続伸を予測 ポジション方向への値動き回復を予測

ナンピンは含み損を解消するためにポジションを増やす手法であり、損失が発生した状態からポジションを増やしていきます。

一歩間違えると急激に含み損が膨れ上がり、ロスカットで大切な資金を失ってしまう恐れがあるため、使用する際には注意しましょう。

ナンピンのメリットとデメリットを解説

ピラミッティングをする際の注意点

ピラミッティングをする際は以下の2点に注意してください。

1. 根拠がないときは安易にポジションを持たない

ピラミッディングはトレンド発生時に使える手法です。

トレンドが発生したかどうかは、テクニカル・ファンダメンタルズ分析でより強い根拠を持っていることが重要です。

トレンドの方向性を間違えると大きな損失を抱えてしまう可能性があるのでエントリーは慎重に行うようにしましょう。

根拠がないときは安易にポジションを持たないことも大事です。

2. 利益が出ていない場合はピラミッティングをしない

ピラミッディングは利益となるポジションをトレンド方向に積み重ねていく手法です。

最初のポジションに利益が出ていることが前提であり、トレンドとエントリーが正しい方向で積み重ねられて行かなければなりません。

含み益を担保として新規のエントリーを行い、利益ポジションを積み重ねていくため、最初のポジションで利益が出ている場合に始めていくようにしましょう。

まとめ:海外FXならピラミッディングで一気に利益を増やしやすい

海外FXは国内FXと比べると高いレバレッジで取引できます。

特に2022年以降は、レバレッジを引き上げるFX業者も増えており、複数のポジションを持つピラミッディングとの相性も抜群です。

ただポジションが増える分リスクも増えるため、今回紹介した内容はしっかりと押さえてリスク増加の対策を行ってから、トレードで使うようにしましょう。

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