FXで安定して利益が出せるようになると、節税の観点から法人化を検討する人も多いでしょう。しかし、法人化して節税するためには、注意すべき点もあります。
FXの法人化について正しく理解しておかなければ、支払う税金が増えてしまう可能性もあるからです。
この記事では、FXトレーダーとして法人化するメリットと法人設立のタイミングについて解説します。
この記事を読むことで、法人化に対する正しい知識が身につき、効率的に節税する方法が理解できます。
Contents
FXトレーダーが法人化する理由とは?
FXで利益が発生すると、得られた利益に対して税金を納める必要があります。
会社員の場合は年間20万円以上、フリーランスの場合は年間48万円以上の利益が発生した時点で、確定申告を行って納税しなければなりません。
会社員以外が納税する場合は、個人事業主として納税する方法と、法人として納税する方法のいずれかになります。この2つのパターンを比較した際に、FXで一定以上の利益を得ている場合は法人化したほうが節税になる可能性があります。
個人事業主として納税する場合は一般口座でも問題ありませんが、法人として納税するためには法人口座の解説が必要です。そのため、「FXの法人化=FXの法人口座の開設」と考えておきましょう。
▶️海外FXは法人口座の方が節税できる?個人と比較した違いを徹底解説!
FXで法人化する手続きの流れ
FXで法人化する手続きは、大きく以下の2ステップに分けられます。
- 会社を設立する
- FX業者で法人口座を開設する
FXで法人化する最初のステップとして、株式会社か合同会社のいずれかを設立する必要があります。株式会社と合同会社のどちらで取引を行っても、税金面での違いはありません。設立費用だけが異なるため、設立費用などを考慮しながら決めましょう。
会社を設立したら、FX業者で法人口座開設の手続きを行います。必要書類を用意して申し込みますが、資本金などの条件が求められる場合もあるため注意しましょう。
法人設立にかかる費用
法人を設立する際は、登録免許税や定款認証手数料などの費用がかかります。
株式会社と合同会社の設立に必要な費用は以下の通りです。
株式会社 | 合同会社 | |
定款用収入印紙代 | 4万円
(電子定款なら0円) |
4万円
(電子定款なら0円) |
定款の認証手数料 | 3〜5万円 | なし |
定款の謄本手数料 | 約2,000円 | なし |
登録免許税 | 15万円
または 資本金額×0.7% のどちらか高いほう |
6万円
または 資本金額×0.7% のどちらか高いほう |
合計 | 約20万円以上 | 約6万円以上 |
合同会社の場合は、定款に公証人の認証を受ける必要がないため、株式会社よりも手続きが簡単で費用も抑えられます。
法人化を検討する際は、節税効果だけでなく、設立コストも確認しておきましょう。
FXで法人化すべきタイミングの目安
海外FXで取引している場合は、下表のように年間利益が695万円を超えると、法人口座の税率が個人口座の税率よりも低くなります。そのため、年間695万円以上の利益を安定的に見込めるタイミングで法人化を検討するのがおすすめです。
年間利益 | 個人口座 | 法人口座 |
330万円超え695万円未満 | 国内FX:20.315%
海外FX:30% |
およそ30%
(実行税率) |
695万円超え900万円未満 | 国内FX:20.315%
海外FX:33% |
およそ30%
(実行税率) |
参考:法人税の税率│国税庁
参考:所得税の税率│国税庁
国内FXで取引している場合は、税率が一律20.315%となるため、法人口座の税率を上回ることは基本的にありません。
そのため、経費の範囲を広げたり、損益通算の適用を受けたりすることで節税効果が見込めない場合は、法人化する必要がないといえるでしょう。
なお、法人化する際は設立費用や税理士費用などの維持コストがかかります。
利益額だけで法人化を決めると、収支がマイナスになってしまう可能性があるので、法人化前にFXに詳しいコンサルタントや税理士に相談してみましょう。
FXトレーダーが法人化するメリット
FXトレーダーが法人化することで、経費として計上できる範囲が広くなり、節税効果が期待できます。ここでは、FXトレーダーが法人化するメリットについて見ていきましょう。
1. 経費にできる範囲が広い
法人は個人事業主と比較して、経費にできる範囲が広くなります。例えば、役員報酬として自身や家族へ支払った給与は、経費として計上できます。
また、住居費においても法人化するメリットがあります。個人事業主になると家賃の一部を経費として計上できますが、法人化することで個人事業主よりも経費にできる家賃の割合が高くなります。
個人事業主でも経費を計上することで納税額を抑えられますが、法人化した方が経費にできる範囲が広がるため、個人事業主よりも節税効果を得やすいでしょう。
2. 税率が低くなる可能性がある
FXで得られた利益の大きさによっては、法人化することで税負担が軽くなる可能性があります。
法人口座と個人口座では、税率が以下のように異なります。
法人口座 | 個人口座 | |
税率 | およそ30% (実行税率) |
国内FX:20.315% 海外FX:15%から55% ※住民税10%を含んだ数値 |
海外FXの場合、所得額に応じて税率が異なる「累進課税制度」を採用しているため、利益額が大きくなるほど納税額が高くなります。
一方、法人税は一律の税率が適用される「比例課税方式」であるため、利益額によって納税額が大きく変わることはありません。
海外FXでまとまった利益を狙えるのであれば、法人化によって税率が低くなる可能性があります。
なお、一律20.315%が適用される国内FXの場合は、海外FXと異なり、法人化によって税率が低くなるわけではありません。
3. 損益通算の対象範囲が広がる
損益通算とは、損失が発生したときに、利益を相殺させることをいいます。
海外FXの個人口座でFXトレードをした場合、利益は「雑所得」に分類されるため、給与所得や事業所得などとの損益通算はできません。
また、国内FXと海外FXでは、税金の計算方法が異なるため、どちらかで発生した損失を合算することも不可能です。
一方、法人口座で発生した損益の場合は、同一法人で得たその他の所得と損益通算できます。そのため、国内FXで発生した損失を海外FXの利益と合算することも可能です。
【個人口座と法人口座の損益通算の例】
<前提条件>
海外FXで300万円の利益が発生し、国内FXで180万円の損失が発生した場合
<個人口座>
海外FXの利益300万円に対する税金を支払う
<法人口座>
海外FXの利益300万円-国内FXの損失180万円=利益120万円
海外FXと国内FXを合算した利益120万円に対する税金を支払う
このように、法人化することによって、個人よりも損益通算の対象範囲が広がるため、より高い節税効果を期待できます。
4. 10年間の繰越控除ができる
繰越控除とは、その年に発生した損失を、他の所得と損益通算しても差し引ききれなかったときに、翌年以降の利益から控除できる仕組みのことです。
例えば、1年間に100万円の損失が生じた翌年に200万円の利益が発生した場合は、以下のように申告します。
【繰越控除の例】
今年の利益200万円-前年の損失100万円=申告する利益100万円
国内FXの個人口座で損益通算できる期間は最大3年間ですが、法人口座であれば(国内、海外問わず)10年まで繰り越せるため、個人口座よりも長期間で税負担を軽くできる可能性があります。
▶️個人事業主になれば海外FXの利益を節税できる? 個人でもできる節税対策を紹介
5. 決算期を自由に決められる
個人事業主の決算日は12月31日と定められており、翌年の3月15日までに確定申告と納税を完了しなければなりません。
一方、法人の申告時期は、事業年度終了日の翌日から2ヶ月以内と定められています。決算期を自由に決められるため、納税資金が準備できるタイミングに調整できます。
法人化する際は、支出が多い時期を避けて決算期を決めるとよいでしょう。
6. 含み損も計上できる
個人口座の場合は、決済後の損失でなければ、計上できません。
一方、法人口座であれば、ポジションを保有している含み損の状態でも計上できます。
含み損を計上することで、納税額を小さくできる可能性があります。ただし、含み益も一緒に計上する必要があるため、計上するタイミングには注意しなければなりません。含み損よりも含み益が大きい場合は、課税額が増える可能性があります。
FXトレーダーが法人化するデメリット
法人化によって税制面や経理上で多数のメリットがありますが、法人化することによって発生する手間やコストも考える必要があります。ここでは、FXトレーダーが法人化するデメリットについて見ていきましょう。
1. 赤字でも税金が発生する
法人化した場合、仮に会社が赤字だったとしても法人住民税や消費税を納めなければなりません。
法人住民税は、法人税額から算出される「法人税割」と、資本金や従業員数によって納税額が決定される「均等割」の2つの税金で構成されています。
法人税割は法人税を納めている黒字の法人だけが支払うのに対し、均等割は赤字の法人にも納税義務があります。
会社の利益に関係なく発生する税金もあるため、法人化をする際は、安定して利益を出せるかどうかも重要です。
2. 社労士や税理士などの顧問料がかかる
個人トレーダーと比較して、社労士や税理士などの顧問料がかかる点も、法人化のデメリットとして挙げられます。
法人化すると税金が複雑化するため、税理士に税務処理を依頼するのが一般的です。
また、法人は厚生年金や健康保険への加入が法律で義務付けられているので、社会保険に関連する手続きも必要となります。
社会保険の手続きも複雑なため、社会保険労務士(社労士)を雇う必要性もあります。
法人化によって節税効果が見込める反面、個人のときには必要なかった出費がある点は把握しておきましょう。
3. 利益を好きなタイミングで出金できない
個人事業主であれば、FXトレードで得た利益を好きなタイミングで出金できます。
しかし、法人の場合は得た利益を自由に出金できず、「役員報酬」として受け取らなければなりません。
さらに、役員報酬の金額変更は簡単にできないため、出金のタイミングだけでなく、金額も柔軟に決められなくなります。
FXトレードで得た利益を自由に使いたい場合は、個人事業主として続けたほうがよいでしょう。
4. 法人の解散手続きが必要になる
法人として事業を終える場合は、解散手続きが必要となります。
解散手続きは、法務局や税務署に書類を提出したり、解散公告や債権者への解散通知を出したりしなければなりません。
また、解散登記や清算人の登記にも費用がかかるため、個人事業主よりも事業を辞めづらくなるでしょう。
FXで法人化する際の注意点
法人化する際には、法人のお金と個人のお金を区別して管理しなければいけません。お金の管理を徹底していないことで、トラブルに発展することもあるため注意しましょう。ここでは、FXで法人化する際の注意点について解説します。
一度入金したお金は自由に使えない
法人口座に入金したお金は、会社の資産となります。仮に、自分で出資したお金であっても、勝手に別の口座に移してはいけません。場合によっては、業務上横領罪に該当する可能性もあるため注意しましょう。
法人口座が開設できないこともある
資本金がない会社を設立した場合、法人口座を開設できない可能性もあります。FX業者によっては、一定の金額以上の資本金を持っていなければ法人口座を開設できないこともあります。事前に法人口座を開設する条件についても確認しておくとよいでしょう。
BigBossの法人口座をおすすめする理由
BigBossの法人口座は、個人口座と取引条件が同じで、レバレッジ制限も厳しくありません。海外FXを利用したトレーダーとして法人化を検討しているなら、BigBossを活用しましょう。ここでは、BigBossの法人口座をおすすめする理由について見ていきましょう。
1. 個人口座と取引条件が同じ
BigBossでは、法人口座と個人口座の取引条件に違いがありません。
法人口座でも個人口座と同様に、2,222倍のレバレッジが利用でき、入金ボーナスやBigBossPointも対象となります。
個人口座から法人口座への移行によって不都合が生じることもないので、すでにBigBossで取引をしている方にもおすすめです。
▶️海外FXは法人口座の方が節税できる?個人と比較した違いを徹底解説!
2. レバレッジ制限が厳しくない
海外FX業者の多くは、口座残高が大きくなると、レバレッジに制限がかかります。
BigBossは、下表のように他社と比較すると制限が厳しくないため、高いレバレッジをかけて大きな利益を狙うことが可能です。
$20,000未満 | $50,000未満 | $100,000未満 | $100,000以上 | |
BigBoss | 2,222倍 | 555倍 | 200倍 | 100倍 |
AXIORY | 400倍 | 400倍 | 400倍 | 300倍 200倍※$200,001以上 100倍※$300,001以上 |
3. ゼロカットシステムを採用している
ゼロカットシステムとは、口座資金以上の損失を出したときに、FX業者がマイナス分を負担してくれる仕組みです。
そのため、ゼロカットシステムのあるFX業者を利用すれば、口座資金以上の損失を出すリスクを避けられます。
大きな損失を受けるのが不安な方は、ゼロカットシステムを導入しているBigBossで口座開設しましょう。
最大2,222倍のレバレッジで取引できる!
4. 最大ポジション数の制限がない
多くのFX業者では保有できる最大ポジションに制約がありますが、BigBossには最大ポジションの規制がありません。
ポジション数に制限がないBigBossであれば、より効率的に利益が狙いやすいでしょう。
FXで法人口座を開設する方法
ここからは、BigBossを例にFXで法人口座を開設する手順を見ていきましょう。
1.必要書類を揃える
BigBossの法人口座を開設する際に必要な書類は以下の6つです。
- 登記簿謄本、履歴事項全部証明書(発行日から3ヶ月以内)
- 法人の住所証明書
- 取締役の方全員の身分証明書(免許証またはパスポート)
- 取締役の方全員の現住所を確認できる書類
- 株主の方全員の身分証明書(免許証またはパスポート)
- 株主の方全員の現住所を確認できる書類
個人口座と異なり、本人確認書類や住民票以外の書類が必要ですのでご注意ください。
2.公式サイトにアクセスする
BigBossの公式サイトにアクセスし、トップページの右上にある「今すぐ口座開設」をクリックします。
続いて「クイック口座開設(法人のお客様)はこちら」を押し、入力画面へ遷移します。
3.口座情報や会社情報を入力する
入力画面に以下の情報を入力します。
- 取引プラットフォーム
- 口座タイプ
- 会社名
- 法人番号
- メールアドレス
- メールアドレス確認
- 登記国
- キャプチャ(画面に表示されている文字)
入力が完了したら「規約の同意」にチェックを入れて送信ボタンを押します。
4.IDとパスワードを入力してログインする
登録したメールアドレスに、IDとパスワードが記載されたメールが届きます。
メールに記載されているURLをクリックし、ログイン画面でID・パスワードを入力しましょう。
5.必要書類をアップロードする
マイページにログインできたら必要書類をアップロードします。
必要書類をアップロードせずに取引を開始することもできますが、BXONEからの入金や出金ができなくなってしまうので、早めにアップロードを済ませておきましょう。
まとめ:メリットとデメリットを把握したうえで法人化を検討しよう
この記事では、FXで法人化するメリットとデメリットや、法人化するタイミングについて解説しました。
FXトレーダーが法人化することで、経費にできる範囲が広がり税制面でも有利になるメリットがあります。一方で、法人化することで発生する手間やコストには注意しなければなりません。
海外FXを利用して法人化する場合は、年間利益が695万円を超えると法人口座の税率が個人口座よりも低くなります。そのため、年間695万円以上の利益を得られるようになったタイミングで法人化するとよいでしょう。BigBossでは、法人口座でも2,222倍のレバレッジで取引ができるため、効率的に利益を狙えます。
どのFX業者で法人口座を開設すればいいのか悩んでいる方は、BigBossで口座開設することをおすすめします。
BigBossで取引するメリットは3つあります。
- 最大2,222倍のレバレッジで取引できる
- 取引毎にBigBossPointがもらえる
- 約定力が高いSTP/ECN方式を採用
BigBossでは最大2,222倍の高いレバレッジで取引できます。さらに取引毎にBigBossPointを獲得できます。
また、プロスプレッド口座ではSTP/ECN方式を採用しており、約定力の高い環境で取引できます。
ぜひ、口座開設をしてみてください。
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