アービトラージとは、わずかな価格差を利用して確実に利益を得る手法で、FXはもちろん仮想通貨でも利用している方がいます。
ただ、FX業者がアービトラージを禁止しているケースもあるので、注意が必要です。
また、損しないためにはいくつか押さえておかなければならないポイントもあります。
そこでこの記事では、以下の内容についてどこの記事よりも詳しく解説します。
この記事でわかること
- アービトラージの手法
- アービトラージのメリット
- 取引する際の注意点
この記事を読めば、アービトラージで損をしたり、口座凍結をされたりする確率を下げられます。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
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Contents
アービトラージは複数通貨の価格差を利用して利益を出す方法
アービトラージとは、複数の通貨の価格差を利用して利益を出す方法で「サヤ取り」や「裁定取引」とも呼ばれています。
そして、基本的に同じ投資対象商品が何らかの理由により価格差が生じた時に使います。
アービトラージは、理論上は必ず利益が出るため、FX上級者に人気の高い手法です。
ただ、国内FXの場合は取引プラットフォームのシステム環境や制約から、あまり利用できません。
海外FXではアービトラージが可能ですが、多くの業者が禁止しています。
したがって、事前にFX業者のガイドラインでアービトラージや裁定取引を禁止していないか確認しましょう。
禁止されている業者でアービトラージをした場合、口座凍結や利益の没収をされる恐れがあるため注意が必要です。
4種類のアービトラージを解説
アービトラージは全部で4種類あります。
- 業者間アービトラージ
- スワップアービトラージ
- 3通貨アービトラージ
- ボーナスアービトラージ
順番にそれぞれの手法の特徴ややり方について見ていきましょう。
1. 業者間アービトラージ
業者間アービトラージとは、業者間のレートのわずかな遅れを利用して価格差を狙う手法で「レイテンシーアービトラージ」とも呼ばれています。
FX業者の提示するレートは、常に同じではありません。
海外FX業者では顧客から受けた注文をインターバンクに流す際、以下の2つの方法を採るケースがほとんどです。
- 顧客からの注文をFX業者が仲介せず、直接インターバンクへ流す
- 顧客からの注文をFX業者が自動的にインターバンクへ流す
当然、一度FX業者を経由してインターバンクへ流している後者の方が、前者に比べるとややレート配信が遅れます。
例えば、以下の2つの業者を見ると、B業者はA業者よりもレートの配信が遅れている点がわかります。
時間 | 18:00:00 | 18:00:01 | 18:00:02 | 18:00:03 |
A業者 | 160.05円 | 160.10円 | 160.20円 | 160.40円 |
B業者 | 160.10円 | 160.20円 | 160.40円 | 160.55円 |
特に18:00:02時点は、両者の価格差が最も開いているため、アービトラージをする絶好のチャンスです。
A社から160.20のレートで購入後すぐに、B社で同じ通貨ペアを160.40で決済すれば、差額分を受け取れます。
このケースでは、0.2円分の差額が発生しており、仮に1ロットで取引していた場合の利益額は2万円です。
作業時間はわずか1分以内なので、効率的に利益を得られます。
2. スワップアービトラージ
スワップアービトラージとは、同一銘柄のスワップポイントの金利差を狙って利益を得る手法です。
売りスワップが高い通貨をショート(売り)して、買いのスワップが安い通貨をロング(買い)するだけで利益を得られます。
また同一口座内で両建てをするため、規約違反にもあたりません。
為替レートの変動も気にする必要はなく、あくまでも狙うのはスワップポイントのみです。
例えばTRY/USD(トルコ/ドル)の買いスワップが2,000円、売りスワップが-1,800円のケースでは、200円分のスワップを受け取れます。
ただし、買いと売りのスワップの合計がプラスでなければ、利益を得られません。
以下の表では、一番上がスワップアービトラージの成功例です。一方で、下の2つについては買いと売りのスワップ合計がマイナスになるので、アービトラージができません。
買った時のスワップ | 売った時のスワップ | スワップアービトラージが可能かどうか |
200円 | -195円 | 可能 |
200円 | -205円 | 不可能 |
-150円 | -160円 | 不可能 |
つまり、買いと売りのスワップ合計がプラスの通貨ペアを探す必要があります。
3. 3通貨アービトラージ
3通貨アービトラージとは、トライアングル・アービトラージや三角裁定取引と呼ばれている手法です。
この手法は3つの通貨ペアの価格差で利益を出すため、業者間アービトラージやスワップアービトラージと比べると、やや複雑といえます。
例えば、日本円・ドル・ユーロの3通貨でアービトラージをする場合、以下の手順通りに売買を行います。
- 日本円をドルに換える(ドル円の買い)
- ドルをユーロに換える(ユーロドルの売り)
- ユーロを日本円に換える(ユーロ円の買い)
ただし3通貨アービトラージで利益を得るには、3つの通貨ペアのバランスが不均衡でなければできません。また、3通貨が不均衡かどうかを探すのに集中力が求められます。
4. ボーナスアービトラージ
ボーナスアービトラージとは、2つ以上の業者で口座を開設し、それぞれボーナス(口座開設ボーナスか入金ボーナス)をもらって行う手法です。
仮に100%入金ボーナスを利用して2つの業者に5万円ずつ入金したと仮定します。
この時2つのFX業者の口座残高は、ボーナスも合わせるとどちらも10万円です。
ボーナスアービトラージで大きな利益を得られるのは、雇用統計やFOMCなどあらかじめ大きな値動きが予測できる時です。
したがって雇用統計直前に、10万円で保有できるだけ同じ通貨ペアの買いと売りのポジションを注文しておきます。
- A業者ではドル円を130円で買い
- B業者ではドル円を130円で売り
雇用統計により相場がどちらかに大きく傾いた場合、以下のような結果となります。
上昇した場合 | 下落した場合 | |
A業者の買いポジション | 含み益が増えていく | ロスカットにより証拠金を全額失う |
B業者の売りポジション | ロスカットにより証拠金を全額失う | 含み益が増えていく |
例えば5ロットずつ注文して、ドル円が130円から131円まで上昇した場合の状況は、以下の通りです。
現在のポジション保有状況 | 損益 | |
A業者の買いポジション | 保有中 | 50万円の含み益 |
B業者の売りポジション | 130.2円前後まで上昇した時点でロスカット | 入金額5万円の損失(ボーナスも失う) |
B業者の売りポジションは、ドル円が130.2円前後まで上昇した時点でロスカットされるため、口座残高10万円を全て失います。
ただし、ボーナスも含まれている金額なので、実際に失うお金は入金額の5万円のみです。
一方、A業者の買いポジションは131円まで上昇した時点で50万円の含み益が発生しています。
したがって、労せずして45万円の利益が手に入る仕組みです。
50万円-5万円=45万円の利益
この方法を使えば、初心者でも簡単に利益を得られますが、ほとんどのFX業者では禁止しています。
ボーナスアービトラージが発覚すると、口座凍結や利益を没収されるので、やらないことをおすすめします。
アービトラージを利用する3つのメリット
アービトラージをするメリットは3つあります。
- ほぼ確実に利益を得られる
- 相場が大きく動かなくても問題ない
- 高いトレード技術が必要ない
それぞれのメリットについて見ていきましょう。
1. ほぼ確実に利益を得られる
アービトラージは、基本的にどの手法も損するリスクが少ないといえます。
なぜなら、一般的なトレードとは異なり複数のポジションを保有するため、為替の変動により損失を被るリスクが低くなるからです。
アービトラージは、いわば初めから勝てることがわかっている状態で取引ができるので、勝率も高くなります。
したがって、初心者であってもすぐに利益を得られる可能性があります。
2. 相場が大きく動かなくても問題ない
スワップトレードを除いて、FXでは、価格がどちらかに動かなければ利益を得られません。
例えばデイトレーダーであれば、最低でも30pips以上の利益を狙いたいですが、値幅が10pipsや20pipsくらいでは利確するのが難しくなります。
しかし、アービトラージは価格の歪みを利用して細かく利益を得る方法のため、あまり値動きが発生しなくても利益を得られます。
したがって、相場環境にかかわらず、いつでも利益を得られる可能性が広がるのです。
3. 高いトレード技術が必要ない
FXで利益を得るには、高いトレード技術や為替の知識が求められます。
しかし、アービトラージの場合、トレード技術や為替の知識は多く求められません。
必要なのは、価格の歪みを見つける能力と注文を行うスピードです。やり方を覚えれば、FX初心者でもすぐに利益を得られます。
アービトラージを利用する際の注意点
アービトラージはリスクの低い手法ですが、以下の点には注意が必要です。
- 常に価格のチェックが必要
- FX業者が禁止している手法は使わない
- スプレッドが多くかかる
- 多くの資金が必要
- ロスカットに注意
これらの点を把握しておけば、想定外の損失リスクを避けられます。順番に詳しく解説します。
1. 常に価格のチェックが必要
3通貨アービトラージ・ボーナスアービトラージ・業者間アービトラージの3つは、価格の歪みを見つけるために、チャートをチェックし続ける必要があります。
価格の歪みが一瞬で解消されるケースもあり、常に集中してレートを監視しなければなりません。
また、複数の業者でアービトラージをする場合、モニターを何台も用意した方が、レートを一目で確認しやすくなります。
2. FX業者が禁止している手法は使わない
多くのFX業者はアービトラージを禁止しています。
特にボーナスアービトラージや業者間アービトラージは、ほぼ全てのFX業者が禁止しているため、おすすめできません。
実際にBigBossのガイドラインでも、レイテンシーアービトラージについての記載があります。
異常に短い時間帯で決済が繰り返される事を特徴とし、スキャルピングに関するルールに抵触し、当社サーバーの執行能力に支障を与えると担当部門が判断したり、カバー先の規約である高頻度取引(HFT)に抵触したと判断されます。取引の公平性に照らし不適当であると当社が判断した注文取引に関しては、禁止行為とさせて頂き、利用規約第5条に沿った処置を行わせて頂く場合もございます。
引用元:BigBoss ガイドライン
禁止されている手法での取引が発覚すれば、口座凍結や利益没収の危険性があります。
異なるFX業者でアービトラージをした場合であっても、同じリクイディティブリッジ(注文処理の代行業者)を使っていると、ばれます。
必ず利用規約やガイドラインを確認した上でアービトラージをしましょう。
3. スプレッドが多くかかる
アービトラージは最低でも2つのポジションを保有するのが前提です。
当然、保有しているポジションが増えれば、その分スプレッドも多くかかるので注意しましょう。
特に3通貨アービトラージの場合、利益を得るには、最低でも3つのポジションを持たなければなりません。
また高金利通貨などマイナーな通貨ペアを選ぶと、スプレッドが広がりやすいため、注意が必要です。
4. 多くの資金が必要
アービトラージで獲得できる値幅はほんのわずかです。また、スキャルピングのように頻繁にチャンスがありません。
したがって、アービトラージ単体で利益を得るには、大きいロットで取引する必要があります。
例えば、アービトラージで10pips獲得できる見込みがある場合に、0.1ロットで取引をしても得られる利益は100円のみです。
しかし、10ロットに上げると、10万円の利益を得られます。
ただ、ロットを上げた場合、必要証拠金も高くなります。ロスカットによる損失を避けるために、多くの資金を用意しておきましょう。
5. ロスカットに注意
複数の口座で両建てによるアービトラージをする際、片方の口座は利益がある一方で、もう片方の口座は損失が発生している状況です。
為替相場の状況次第では、どちらかの口座の含み損が大きくなり、ロスカットされるリスクもあるので注意が必要です。
仮にロスカットされると、別の口座の含み益は残っているものの、アービトラージは失敗に終わります。
特に値幅が大きい新興国通貨を取引する際には、ロスカットを避けるためにロットを落としましょう。
まとめ:海外FXでアービトラージを利用する際は規約を確認しよう
海外FXでは、アービトラージを利用して、確実に利益を得られる可能性があります。
しかし、一部の手法についてはFX業者の規約で禁止されているため、注意が必要です。
また、アービトラージでは複数のポジションを持つので、できるだけレバレッジが高く必要証拠金がかからない業者を選びましょう。
レバレッジの高い海外FX業者を探しているのであれば、BigBossをおすすめします。
BigBossで取引するメリットは3つあります。
- 最大2,222倍のレバレッジで取引できる
- 取引毎にBigBossPointがもらえる
- 約定力が高いSTP/ECN方式を採用
BigBossでは最大2,222倍の高いレバレッジで取引できます。さらに取引毎にBigBossPointを獲得できます。
また、プロスプレッド口座ではSTP/ECN方式を採用しており、約定力の高い環境で取引できます。
ぜひ、口座開設をしてみてください。
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