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ヒンデンブルグオーメンとは?急落サインとしての特徴やFXとの関係性について

ヒンデンブルグオーメンとは?

トレーダー
「ヒンデンブルグオーメンってなに?」
トレーダー
「これってFXでも使えるのかな?」

と疑問に思ったことはありませんか?

米国株式市場の急落サインの一つとして取引の予測に使われているのがヒンデンブルグオーメンです。

世界経済中心の株式市場の急落を予測できる指標として注目されることもあり、実際の相場で急落を的中させてきた実績もあります。

この記事では、以下の内容について詳しく解説します。

この記事でわかること

  • ヒンデンブルグオーメンとは
  • S&P500での発生状況
  • ヒンデンブルグオーメンとFXの関係性

株式市場でも米国の指標として使われるヒンデンブルグオーメンですが、米ドルを取扱うFXにも関係性があるため、覚えておくべき指標の一つとも言えるでしょう。

ヒンデンブルグオーメンを知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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ヒンデンブルグオーメンとは

ヒンデンブルグオーメンとは
ヒンデンブルグオーメンとは、米国株式市場において下落リスクが高まる時にシグナルとして出る下落サインの指標です。

ヒンデンブルグオーメンが点灯(サインが出る)すると米国株式市場では急落が起こりやすい状態となり、実際に過去の相場では点灯から相場が急落し、下落のサインとして機能しています。

このヒンデンブルグという名前は1937年に米国で起きた、ドイツの飛行船事故にちなんで名付けられました。

米国株式の下落リスクが高まるサイン

ヒンデンブルグオーメンは、米国株式において下落リスクが高まる時に点灯する指標です。

基本的には日本の株式市場やFXの為替市場で、直接ヒンデンブルグオーメンを使うことはできません。

これはヒンデンブルグオーメンがニューヨーク証券取引所の銘柄の安値と高値から計算される指標であり、次に紹介する発生条件が全て米国市場を対象としているためです。

ヒンデンブルグオーメン点灯の条件

ヒンデンブルグオーメンが相場の下落を示すサインとして点灯するには、以下の条件があります。

  1. ニューヨーク証券取引所(NYSE)で52週高値更新銘柄数と52週安値更新銘柄数が共にその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.2%以上
  2. 52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の2倍を超えない
  3. マクラレンオシレーターがマイナスの値を示す
  4. ニューヨーク証券取引所の指数が50営業日前を上回っている

条件を満たす時に急落のサインとして点灯します。

1カ月間に80%弱の確率で5%以上の下落が起こる

ヒンデンブルグオーメンが点灯すると、1カ月間サインとして有効となり、その間に下落が起こるとされます。

ヒンデンブルグオーメンの下落的中の確率には諸説ありますが、おおよそ80%弱の確率で5%以上の下落変動が起こると言われています。

サイン点灯から約1カ月間が期間となるため点灯と同時に下落するわけではなく、期間中に起こる可能性がある指標として使われます。

S&P500における過去のヒンデンブルグオーメン発生状況

米国を代表する株価指数のS&P500における過去のチャートでヒンデンブルグオーメンが発生した状況を見てみましょう。

2014年から2024年までのチャートでヒンデンブルグオーメンが点灯し、5%以上の下落が発生したS&P500を紹介していきます。

2014年~2015年

2014年9月から2015年4月までの間に、3回ほどヒンデンブルグオーメンが点灯しました。

1回目の点灯では2014年9月に約2,000ドルから1,820ドルまで価格を下げ、9%程の下げ幅としてヒンデンブルグオーメンのサインが的中しています。

2回目は2014年12月から点灯し、最大で約2,070ドルから約1,970ドルまで下落しましたが、約4.8%の下落に留まっています。

3回目は2015年3月に点灯しましたが、約2,114ドルから約2,045ドルの下落となり5%以上の下落は起こっていません。

3回目については下落自体はあったものの、他2回の点灯と比べると大きな下落には至りませんでした。

2017年~2018年

2017年から2018年にかけて4回ほどヒンデンブルグオーメンが点灯しました。

2017年中の2回の点灯は急落は発生せず、ヒンデンブルグオーメンの予測は外れました。

しかし、2018年2月の3回目の点灯は約2,830ドルから最大で2,530ドルまで下落し、10%程の下落幅としてヒンデンブルグオーメンのサインが的中しました。

4回目についても9月に点灯し最大で約2,930ドルから約2,610ドルまで下落し、10%程の下落幅として的中しました。

ただし、2018年12月の下落についてはヒンデンブルグオーメンは点灯しておらず、必ずしも大きな下落前に点灯するとは限らない模様です。

2019年~2020年

2019年から2020年にかけては3回ほどヒンデンブルグオーメンが点灯しました。

1回目は2019年7月の点灯で約3,030ドルから約2,824ドルまで下落し、6%程の下落幅としてヒンデンブルグオーメンが的中しています。

2回目は2019年11月に点灯しましたが、大きな下落は確認できませんでした。

3回目は2020年1月に点灯し約3,380ドルから約2,190ドルまで下落し、35%程の下落幅となりました。

3回目の大暴落については比較的記憶に新しいコロナショックによる急落であり、ヒンデンブルグオーメンはしっかりと点灯して急落を予測しています。

2021年~2022年

2021年から2022年にかけては2回ほどヒンデンブルグオーメンが点灯しました。

1回目は2021年11月の点灯で約4,740ドルから約4,450ドルまで下落し、5%程の下落をヒンデンブルグオーメンが的中させています。

2回目は2022年1月に点灯し、約4,740ドルから約4,229ドルまで下落し、10%程の下落を的中しています。

2024年

2024年は9月にヒンデンブルグオーメンが点灯しましたが、5%を超える下落は発生していません。

ヒンデンブルグオーメンの注意点

ヒンデンブルグオーメンを使った分析には注意点が存在します。

  • 大きな下落は点灯初期に起こりやすい
  • 必ず大きな下落が起こるとは限らない
  • ヒンデンブルグオーメンは米国株式の指標

どのような点に注意すべきかを紹介していきます。

大きな下落は点灯初期に起こりやすい

実際にヒンデンブルグオーメンが点灯したチャートを見てみると、サインが出た初期に大きな下落が起こりやすい傾向にあります。

ヒンデンブルグオーメン点灯中の期間全てで下落が起こるわけではなく、一時的に下落するという場面が多いです。

そのためヒンデンブルグオーメンが点灯時には初期に急落が発生し、その後は価格上昇して急落を上回る場面も起こり得るでしょう。

必ず大きな下落が起こるとは限らない

ヒンデンブルグオーメンが点灯による急落は必ず発生するわけではなく、急落が起こらず点灯期間を終えることもあります。

いわゆるテクニカル分析のダマシであり、点灯したにも関わらず下落が起こらない状態です。

ヒンデンブルグオーメン点灯から下落に備えたとしても、下落せず価格上昇が続くということもあるため、しっかりと他にテクニカル分析やファンダメンタルズ分析を使ったチャートの分析が必要です。

FXや株式で使われるテクニカル分析とは

ヒンデンブルグオーメンは米国株式の指標

ヒンデンブルグオーメンは米国株式における急落の指標です。

直接ヒンデンブルグオーメンをFXや仮想通貨など、他の投資で使うことはできないため注意しましょう。

例えば、FXのチャートでヒンデンブルグオーメンを表示させようと思っても、取引ツールが対応していないため表示させられません。

直接的にヒンデンブルグオーメンを使えるのは米国株式のみです。

ただし、米国は世界経済の中心であり米国株式の値動きは為替など他の金融商品にも影響を与えるため、間接的に米国株式を分析するための指標としては有効的です。

ヒンデンブルグオーメンとFXの関係性について

ヒンデンブルグオーメンを使って米国株式の急落を予測することは、間接的にFXの値動きを予測することにもつながります。

  • 米国株式下落による経済悪化で為替に影響が出る
  • 米ドル高米ドル安どちらに傾くかは状況次第
  • 世界経済の中心米国の下落を知れる指標としては重要

どのようにヒンデンブルグオーメンとFXの関係性が出てくるのかを紹介しましょう。

米国株式下落による経済悪化で為替に影響が出る

米国株式が急落すると米国経済悪化などが懸念され、リスクオフの流れが強まり米ドルと日本円の取引が行われる米ドル円においては、ドル安円高に動くことが多いです。

もし、ヒンデンブルグオーメン点灯で米国株式が急落すると、米ドル円については大きく下げる可能性が出てくるでしょう。

他にもFXの米ドルが絡む通貨ペアにおいては、米ドルが売られやすくなる状態となります。

ボラティリティも高い状態が続くため、米国株式とドル円などは大きい値動きが出る状態が続き、トレードが難しい為替相場となるでしょう。

米ドル高米ドル安どちらに傾くかは状況次第

ヒンデンブルグオーメン点灯で米国株式が大きく下落する時は、リスクオフからドル安円高に為替のFXも動きやすくなります。

しかし、ヒンデンブルグオーメンによる米国株式の下落は必ずしも大きな下落となるわけではなく、5%の下落で一時的に下がったという場面も少なくありません。

米国株式が一時的に下げ、その後数日で元に戻る場合は米ドル円が反応しないこともあります。

逆に相場の状況次第ではドル高円安方向に動くこともあるでしょう。

そのため、ヒンデンブルグオーメンで米国株式が急落したとしても、必ずリスクオフでドル安円高にFXが動くわけではないことは覚えておきましょう。

世界経済の中心米国の下落を知れる指標としては重要

ヒンデンブルグオーメン点灯で米ドル安と米ドル高どちらに動くのかは、その時の状況次第と紹介しました。

人によっては「それなら別にヒンデンブルグオーメンは不要」と考えるかもしれませんが、世界経済の中心の米国の株式急落を知れるサインとしては、無視しない方が良く、重要な指標として追うことをおすすめします。

過去のチャートを見るとヒンデンブルグオーメン点灯からコロナショックによる急落が起こっており、大きな株価下落を見つけることもできています。

毎回ではありませんが時に大暴落を予測できることもあり、株式と為替の暴落場面を避けるためのサインとして使うことができます。

FXのトレードを行う人でも米国株式を指標として観察する場合には、ヒンデンブルグオーメン点灯も指標の一つとして加えておくと安心です。

まとめ:ヒンデンブルグオーメンで米国株の下落を観測しよう

ヒンデンブルグオーメンとは、米国株式市場において下落リスクが高まる時にシグナルとして出る下落サインの指標です。

ヒンデンブルグオーメン点灯による米国株式の急落予測が当たる可能性はしっかりとあり、間接的ではありますがFXの価格変動予測に活用することもできます。

ただし、ヒンデンブルグオーメンはFXで直接使える指標ではないことには注意しましょう。

ちなみに、ヒンデンブルグオーメンは過去にコロナショックのような大暴落を予測したこともあり、FXでも大暴落に巻き込まれると追証が出てしまうほど損失を抱えてしまうことがあります。

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