といった疑問をもっていませんか?
RCIは、買われ過ぎ・売られ過ぎといった相場の過熱感を把握できるインジケーターです。
この記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- RCIについて
- RCIの見方と相性の良いインジケーター
- 3本線RCIについて
RCIを活用するコツや相性の良いインジケーターを押さえることで、利益を狙えるようになるでしょう。
RCIを活用したFXトレードをしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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Contents
RCIとは?
RCIは「Rank Correlation Index」の略称で、日本語では「順位相関指数」と表現されるオシレーター系インジケーターです。
オシレーター系インジケーターとは、買われ過ぎ・売られ過ぎといった相場の過熱感を把握できるものです。
RCIは、特定期間内の日付の順位と、価格の順位の相関関係を示し、トレンドの方向性や強さの分析に有効とされています。
例えば、RCIのパラメータを9日にした場合、9日間上昇し続けていれば+100%、下落し続けていれば-100%の値を示します。
なお、RCIの値は-100%から+100%の範囲で変動し、下図のように
・+80%以上であれば「上昇相場の過熱=買われ過ぎ」
・-80%以下であれば「下降相場の過熱=売られ過ぎ」
と判断するのが一般的です。
そのため買われ過ぎが示された次には「売り」によるトレードを仕掛け、売られ過ぎが示された次には「買い」によるトレードを仕掛けるためのサインとして使われることが多いです。
RCIの算出方法
RCIを算出するときは、以下のルールで日付と価格の順位付けを行います。
日付:最新の日付を1とし、前日を2、さらに前の日を3のように並べる
価格:対象期間の価格を高い順に1から並べる
次に、以下の計算式でRCIの数値を算出します。
RCI(%)={1−(6×d)÷(n^3−n)}×100
d:日付の順位と価格の順位の差を2乗して合計した値
n:分析する期間
RCIのパラメータを5日にした場合を例に、RCIの算出方法を見ていきましょう。
まずは、順位付けのルールに従って順位を決めていきます。
日付 | 価格 | 日付の順位 | 価格の順位 |
8月6日 | 140.10円 | 5 | 5 |
8月7日 | 141.30円 | 4 | 4 |
8月8日 | 142.50円 | 3 | 3 |
8月9日 | 144.70円 | 2 | 2 |
8月10日(当日) | 145円 | 1 | 1 |
上表の場合、対象期間中は価格が上昇し続けているので「日付が更新されるにしたがって価格も相関して上昇している」といえます。
次に、RCIの計算式のd(日付の順位と価格の順位の差を2乗して合計した値)を求めます。
日付 | 日付の順位 | 価格の順位 | 日付の順位と価格の順位の差の2乗 | 計算式のd |
8月6日 | 5 | 5 | (5−5)×(5−5)=0 | 0 |
8月7日 | 4 | 4 | (4−4)×(4−4)=0 | |
8月8日 | 3 | 3 | (3−3)×(3−3)=0 | |
8月9日 | 2 | 2 | (2−2)×(2−2)=0 | |
8月10日(当日) | 1 | 1 | (1−1)×(1−1)=0 |
n(期間)=5、d=0をRCIの計算式に当てはめると、RCI=100%となります。
{1−(6×0)÷(125−5)}×100=100%
このように価格が上がり続けている相場では、RCIの数値は+100%を示します。
RCIとRSIの違い
RCIとRSI(アールエスアイ Relative Strength Index)は、オシレーター系インジケーターのテクニカル指標として、いずれも相場の過熱状況を分析する際に使用されます。
名前が似ているため、混同してしまう人も多いですが、2つのインジケーターは全くの別ものです。
RCIとRSIの主な違いは以下の通りです。
特徴/指標 | RCI | RSI |
日本語名 | 順位相関指数 | 相対力指数 |
数値の範囲 | -100%~+100% | 0%~100% |
対応する相場 | レンジ相場・トレンド相場 | レンジ相場 |
計算の特徴 | 日付と価格の順位に基づく | 一定期間の変動幅に基づく |
反応の特性 | 価格の連続的な上昇や下降に素直に反応する | 価格の変動幅を基にした相対的な強さを示す |
RCIは、日付と価格の順位の相関関係を示すのに対し、RSIは一定期間の価格変動を計算して、上昇幅と下降幅の比率を数値化したインジケーターです。
例えば、RSIの期間が14、数値が60%となっていた場合、「過去14本のローソク足の変動幅で60%が上昇の動き、40%が下降の動きをした」という意味となります。
なお、RSIは価格の変動幅を考慮していますが、RCIは考慮されていません。
そのため、下図のようにRCIは急騰・急落の際にだましが発生しやすくなったり、反応が遅くなったりする傾向があります。
RCIをFXトレードで活用する際は、だましを避けるためにも、他のインジケーターと組み合わせることが大切です。
RCIの見方と使い方
次にRCIの基本的な見方と使い方を解説します。
RCIがどのような動きをしたときに、買いシグナル・売りシグナルとして活用できるのか、どのように設定するのかを見ていきましょう。
買いシグナル
RCIが以下のような動きを見せたときは、買いシグナルとして活用できます。
・0%のラインを超えてマイナス圏からプラス圏に入る
・底値圏から上昇して-80%を越える
・マイナス圏で反発する
下図のように、RCIが0%のラインを越えてプラス圏に入ったときと、底値圏から上昇して−80%を超えたときに買いエントリーをすれば、利益を狙えます。
売りシグナル
RCIが以下のような動きを見せたときは、売りシグナルと判断できます。
・RCIが0%のラインを超えてプラス圏からマイナス圏に入る
・高値圏から下落して+80%を下回る
・プラス圏で反発する
例えば、下図のようにRCIが0%ラインを越えてマイナス圏に入ったときと、高値圏から+80%以下への下落が見られたときに売り注文を入れれば、利益を狙えるでしょう。
RCIを使う際のおすすめのパラメータ設定
RCIでよく使われているパラメータ設定は9日間といわれています。
RCIは、以下のように対象期間の異なるラインを2~3本組み合わせて相場分析するのがおすすめです。
・短期RCI:9
・中期RCI:26
・長期RCI:52
実際にトレードをしながら、使いやすいパラメータ設定を見つけていきましょう。
RCIを活用するコツ
RCIを活用する際は、以下のコツを押さえると、利益を狙いやすくなります。
- 強いトレンドの発生時は順張りで利益を狙う
- 他のインジケーターと組み合わせる
- 短期線・中期線・長期線を表示させる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
強いトレンドの発生時は順張りで利益を狙う
価格が上昇・下落し続けると、RCIは100%または-100%の位置で横ばいに推移する特徴があります。
このように強いトレンドが形成されているときは、順張りで利益を狙うのがおすすめです。
上昇トレンドが形成されている場合、短期のRCIが高い位置で反転したときが押し目買いのチャンスとなります。
なお、順張りをする際は、トレンドの方向性や強さを把握しておく必要があります。
RCIが0%以上で推移していれば上昇トレンド、0%以下で推移していれば下降トレンドと判断するのが一般的です。
他のインジケーターと組み合わせる
RCIは、他のインジケーターと組み合わせて使うのがおすすめです。
中でも、以下のインジケーターは、RCIと相性が良いといわれています。
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- MACD
一つずつ詳しく解説します。
移動平均線
移動平均線は、一定期間の価格の平均値を折れ線グラフとして表示させるトレンド系インジケーターです。
移動平均線が上向きの場合は上昇トレンド、下向きの場合は下降トレンドと判断できます。
また、移動平均線よりも為替レートが上側にあれば買いの勢力が強い状況、下側にあれば売りの勢力が強い状況を示唆します。
例えば、下図のようにRCIの数値が0%を上抜けしていたときの移動平均線の傾きと、為替レートとの位置関係を確認してみましょう。
移動平均線が上向きで、ローソク足よりも下の位置にあれば、買い勢力の強い上昇トレンドと判断できます。
RCIと移動平均線の両方で上昇トレンド発生のサインが出ているため、買いエントリーで利益を狙える可能性が高いです。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、バンドの収縮と拡大、価格との位置関係によって、今後のトレンドの方向性や強さを予想できるトレンド系インジケーターです。
ボリンジャーバンドは、強いトレンドが発生すると、中央の移動平均線に戻らずに標準偏差±1や±2に沿って価格が変動するバンドウォークが見られます。
バンドウォークの発生後に、RCIで買われ過ぎ・売られ過ぎのサインが出ていれば戻り売り、押し目買いのチャンスとなります。
例えば、下図のように標準偏差+2σに沿ったバンドウォークが見られ、強い上昇トレンドの継続を予測したあと、RCIが-80%以下になって売られ過ぎを示したときは、押し目買いのチャンスです。
ただし、売買サインがだましとなり、下落する可能性もあるため、価格が-2σまで下がったときは損切りするといったルールを決めておくことが大切です。
▶ボリンジャーバンドの見方や使い方はこちらで詳しく解説!
▶損切りラインの決め方はこちらで詳しく解説!
MACD
MACD(マックディー Moving Average Convergence Divergence)は、より新しいデータに比重を置く考えに基づき、移動平均線を発展させたトレンド系インジケーターです。
MACDは、MACDラインとシグナルラインの2つのラインを使って以下のように分析するのが基本です。
手法 | シグナルサイン | 売買方向 |
ゴールデンクロス | MACDラインがシグナルラインを下から上に抜ける | 買いのシグナル |
デッドクロス | MACDラインがシグナルラインを上から下に抜ける | 売りのシグナル |
相場の過熱感がわかるRCIと組み合わせることで、トレンドの方向性や発生をより予測しやすくなります。
例えば、下図のようにRCIが80%以上を示し、買われ過ぎと判断できたあと、MACDでデッドクロスのサインが見られたら、下降トレンドに乗った売りエントリーのチャンスです。
3本線のRCIについて
通常のRCIは1本の線が表示されますが、3本線を使うRCIも存在します。
3本線RCIがどのような特徴を持ち、実際のトレードで使えるのかを解説していきます。
短期線・中期線・長期線で構成されるRCI
3本線のRCIは、短期線、中期線、長期線によって構成されるRCIです。
通常のRCIは任意の特定期間の相場の過熱感を分析しますが、3本線RCIは一度に3本のRCIを表示させて短期と中期と長期、それぞれの相場の過熱感を分析します。
中期線と長期線が加わることによってオシレーター系テクニカル分析でもトレンドを分析できるようになります。
短期線と中期線で相場の過熱感を把握しながら、長期線で長期の過熱感を追えるためトレンドを把握できるのです。
そのため、1つのテクニカル分析でオシレーター系とトレンド系の二役として使えるインジケーターです。
短期線と中期線のクロスを使ったトレンドフォローエントリー
3本線RCIを実際のトレードで使う時は、短期線と中期線を使ったクロスサインのトレードが行えます。
・ゴールデンクロス:短期線が中期線を下から上に突き抜けで買いエントリー
・デッドクロス:短期線が中期線を上から下に突き抜けで売りエントリー
2本のRCIのクロスによってエントリーのタイミングとして使うことができ、トレンドを追うトレードが可能となります。
もちろん、短期線1本で通常のRCIと同じく、相場の過熱感を把握するエントリーとしても使うことができます。
エグジットとして決済のサインとしても使える
3本線RCIは、エントリー後のエグジットとして決済のサインとして使うことができます。
・ゴールデンクロス:短期線が中期線を下から上に突き抜けで買い決済
・デッドクロス:短期線が中期線を上から下に突き抜けで売り決済
タイミングはエントリーと同様であり、ゴールデンクロスで買いエントリー、デッドクロスで売り決済、といった使い方ができます。
エントリーから決済まで行えるため、1つのテクニカル分析だけを極めたいという人にもおすすめです。(3本線RCIの場合)
長期線でトレンドを把握できる
3本線RCIの長期線を追うことで、トレンドを把握することができます。
・上昇トレンド:RCIが右肩上がりで上昇
・下降トレンド:RCIが右肩下がりで下落
移動平均線などを使ってトレンドを把握することもできますが、3本線RCIなら単体でトレンドを把握することも可能です。
RCIを使うメリット
RCIには使うメリットがいくつか存在します。
- 買われ過ぎと売られ過ぎを簡単に把握できる
- 逆張りのトレードサインとして使いやすい
- 3本RCIを使うと多角的に相場を分析できる
一つずつメリットを紹介していきます。
買われ過ぎと売られ過ぎを簡単に把握できる
RCIを使った相場の過熱感把握は簡単なメリットを持ちます。
RCIの数値が80%に近づけば買われ過ぎ、-80%に近づけば売られ過ぎと、視覚的に捉えやすいです。
インジケーターを見て即座に買われ過ぎと売られ過ぎを把握できるため、チャートの分析の行いやすさに繋がります。
特に瞬間的に売買の判断をしたい人にとって、使いやすいテクニカル分析と言えるでしょう。
逆張りのトレードサインとして使いやすい
RCIは基本、買われ過ぎで「売り」によるトレード、売られ過ぎで「買い」によるトレードを行う逆張り手法として使われます。
レンジ相場で使いやすく、トレンド相場でも押し目買いのチャンスを伺うこともできます。
逆張りのトレードに一定のリスクを伴う場面もありますが、それを上手く攻略するために役立てるのがRCIと言えるでしょう。
3本RCIを使うと多角的に相場を分析できる
3本線のRCIは短期線、中期線、長期線を用いて、多角的に相場を分析できるメリットを持ちます。
短期線1本なら通常のRCIと同じくオシレーター系のテクニカル分析として使うことができ、中期線や長期線を用いることでトレンド系のテクニカル分析としても使うことができます。
1つのテクニカル分析で多くの情報を得られるため、上手く使いこなせれば精度の高いトレードを行うことが可能です。
1本線のRCIに慣れてきたら、3本線のRCIを使った高度な相場の分析を行うこともできるでしょう。
RCIを使う時の注意点
RCIにはメリットと同時に注意点も存在します。
- トレンド相場ではダマシが発生しやすい
- トレードスタイルに合わせた期間設定が必要
- 3本線RCIは情報量が多すぎる
それぞれどのような注意すべきポイントを持つのか紹介していきます。
トレンド相場ではダマシが発生しやすい
RCIはオシレーター系のテクニカル分析として、相場の過熱感を把握できる強みを持ち、同時にトレンドの方向性や強さも分析できる特徴を持ちます。
しかし、1本線のRCIではトレンドの方向性や強さの分析には限界があり、単体での分析だとトレンド相場においてダマシが発生する可能性があります。
例えば、上昇トレンド中にRCIが-80%を示したのにも関わらず、上昇トレンドはさらに続くといったダマシです。
そのため、RCIを使う時にはオシレーター系として相場の過熱感を把握するために使い、トレンドの方向性や強さの分析は他のテクニカル分析を使った方が良いでしょう。
もしくは、3本線のRCIを使うことでトレンドの分析が深まるためダマシを防ぐことができます。
トレードスタイルに合わせた期間設定が必要
自分のトレードスタイルに合わせた期間をRCIのパラーメーターとして設定しましょう。
取引ツールのデフォルトの設定だと短期間の数値に近く、デイトレードなどの短期トレード向けの設定となっています。
短期のデイトレード、中期のスイングトレード、長期のポジショントレードと、自分のトレードスタイルに合わせて適切な数値でRCIを使いましょう。
3本線RCIは情報量が多すぎる
3本線のRCIは、相場の過熱感とトレンドの方向性や強さの両方を把握できる強みを持ちますが、情報量が多すぎる注意点もあります。
FX初心者の方が使えば情報量が多すぎて使いこなせず、短期トレードを行う人にも情報が多すぎて使いづらさを感じてしまうこともあるでしょう。
そのため、RCIを何度も使って情報全てを理解できるようになるか、必要な情報だけを収集するようにしてみましょう。
トレード手法によってはRCIから得られる全ての情報が必要とは限らないため、自分に必要な相場の情報だけを収集するクセをつけると良いです。
RCIを表示する方法
RCIは、多くのトレーディングプラットフォームで利用可能なインジケーターです。
ここでは、人気の高いプラットフォームであるMT4/MT5とTradingViewでのRCIの表示方法を紹介します。
MT4・MT5
MT4やMT5でRCIを利用するには、MT4/MT5を開発したメタクォーツ社が提供するMQL5からダウンロードしなければなりません。
MQL5のアカウントが必要となりますが、作成すれば、MT4/MT5から直接ダウンロードできるようになります。
MQL5のサイトの検索窓にRCIと入力すると「RCI 3lines」が表示されるので、選択してダウンロードすればMT4/MT5で利用できます。
なお、RCI 3linesは、3つの異なる期間のRCIラインを同時に表示できるインジケーターです。
TradingView
TradingViewのプラットフォームでは「RCI 3lines」というインジケーターを選択することで、RCIをチャート上に表示できます。
RCI 3linesは、画面上部の「インジケーター」をクリックし、検索窓にRCIと入力すると選択できます。
まとめ:RCIは他のインジケーターと併用するのがおすすめ
RCIは、トレンドの方向性や強さ、相場の過熱感を示すインジケーターとしてFXトレードで活用できます。
RCIを使う際は、だましを避けるためにも、移動平均線やボリンジャーバンドといった他のインジケーターと併用するのがおすすめです。
FXを始めようと考えている方は、30種類以上のインジケーターが利用できるMT4やMT5を採用しているFX業者を選びましょう。
MT4やMT5に対応していて、高いレバレッジでトレードができるFX業者を探しているなら、BigBossをおすすめします。
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- 最大2,222倍のレバレッジで取引できる
- 取引毎にBigBossPointがもらえる
- 約定力が高いSTP/ECN方式を採用
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