と疑問に思ったことはありませんか？
エリオット波動とは、5つの推進波と3つの調整波という一定の波のパターンに沿った値動きをするという考え方です。
しかし、具体的にどのような理論なのか知らない人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- エリオット波動の概要
- エリオット波動のFXトレードの手法
- エリオット波動の活用時のポイント
エリオット波動のトレード手法を身に付ければ、FXで利益を狙いやすくなるでしょう。
エリオット波動を使ってFXトレードをしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
FXのエリオット波動とは？
エリオット波動とは、アメリカの株式アナリストであるラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した理論で、株式相場や為替相場の値動きは下図の5つの推進波と3つの調整波という一定の波のパターンに従うという考え方です。
トレード時に活用する際は、現在の価格がエリオット波動のどの部分に該当するのかを確認し、今後の値動きを予測します。
なお、エリオット波動は上昇トレンドだけでなく、下降トレンド時にも活用することが可能です。
下降トレンド時には、下図のようなパターンで価格が変動すると予想できます。
エリオット波動の3つの原則
エリオット波動には、以下の3つの原則があります。
※上のエリオット波動はいずれも条件を満たしていない例となる
最初の原則として推進波の1波・3波・5波のうち、3波が一番短くなることはありません。
2つ目の原則は、2波が1波の始点を下回って安値をつけることはない点です。
2波が1波の始点を割ったときは、エリオット波動ではないので注意しましょう。
3つ目の原則は、4波が1波の高値（終点）を割り込むことはない点です。
つまり、4波は1波の高値より高い価格で5波へシフトするということです。
これらの3つの原則を満たしているときは、エリオット波動が成立し、その後の値動きを予想しやすくなります。
1波・3波・5波はエクステンションすることがある
エリオット波動に近い値動きでも、波の数が多かったり、形が崩れていたりするケースもあります。
例えば、1波・3波・5波のいずれかの波動が延長することがあり、この現象をエクステンションと呼びます。
以下の左図のカウント方法では5波が終わったあと下落すると予測できますが、右図のようにカウントすれば3波が延長しているといえます。
特に3波と5波は延長しやすいため、予想通りに動いていないと感じたときは、エクステンションが出現していないかを確認してみましょう。
エリオット波動を活用したFXトレードの手法
エリオット波動を活用したFXトレードの手法には、以下のようなものがあります。
- 大きな利益を狙うならエリオット波動の3波に乗る
- 押し目買いを狙うならフィボナッチ・リトレースメントを組み合わせる
- 戻り売りを狙うならフィボナッチ・エクスパンションを組み合わせる
具体的な活用方法を詳しく見ていきましょう。
1．大きな利益を狙うならエリオット波動の3波に乗る
エリオット波動で最も継続しやすい3波は、多くの利益を狙える局面です。
3波を狙う際は、下図のように1波のネックライン（高値）を超えたタイミングで買いエントリーすると良いでしょう。
すでに3波の始点からある程度上昇している場所でエントリーするため、2波から3波へシフトした直後よりだましに遭う可能性は低くなります。
2．押し目買いを狙うならフィボナッチ・リトレースメントを組み合わせる
2波や4波のような一時的な下落局面で利益を狙う際は、フィボナッチ・リトレースメントを使って転換する場所を判断してみましょう。
フィボナッチ・リトレースメントとは、トレンド相場の反発ポイントを見極めるテクニカル指標です。
下図のように1波の始点から終点にかけてフィボナッチ・リトレースメントを引けば、どの水準まで下落しそうか判断しやすくなります。
一般的に38.2％、50％、61.8％のラインを反転する可能性が高い水準として注目します。
したがって、3つのいずれかの水準で2波から3波にシフトする可能性があると予測でき、買い注文を入れるのが効果的です。
3．戻り売りを狙うならフィボナッチ・エクスパンションを組み合わせる
フィボナッチ・エクスパンションとは、チャートのトレンドに対して今後どれだけトレンドが続くのかを予測するテクニカル指標です。
3波がどこまで継続するのか分析したいときは、下図のようにフィボナッチ・エクステンションを1波の始点、終点、2波の終点の順番で引いてみましょう。
3波は一般的に1波の1.618倍（161.8％）以上まで伸びるとされています。
実際に上図では、161.8％の箇所まで3波が継続していることがわかります。
したがって、161.8％付近で売り注文を入れるのが効果的です。
▶フィボナッチを使ったFXトレード手法はこちらで詳しく解説！
▶フィボナッチ・エクスパンションの使い方はこちらで詳しく解説！
エリオット波動で覚えておきたい6つのチャートパターン
エリオット波動には、以下のように様々なチャートパターンがあります。
- インパルス
- ダイアゴナルトライアングル
- フェイラー
- ジグザグ
- フラット
- 水平トライアングル
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1．インパルス
インパルスはエリオット波動の推進派で見られるチャートパターンです。
インパルスと判断できるのは、以下の3つの条件を満たしているときです。
- 1波、3波、5波のうち3波が最も短くはならない
- 2波が1波の安値を下回らない
- 4波が1波の高値を割らない
なお、1つの波を形成している小さな階層の波を副次波といい、インパルスの推進1波・3波・5波は3つ、修正2波・4波は5つの副次波が含まれています。
2．ダイアゴナルトライアングル
ダイアゴナルトライアングルとは、高値と安値がともに切り上がりながら、値動きが小さくなっていくチャートパターンのことです。
一方、下降トレンドで見られるときは、高値と安値が切り下がりながら値動きが小さくなります。
ダイアゴナルトライアングルは、第5波で出現しやすく、それまでの値動きが終了して反転するサインとして活用できます。
3．フェイラー
フェイラーとは、エリオット波動の第5波が第3波の高値を上回らない値動きを指し、3波が長い波（目安として1波動目の3〜4倍）になったときに出現率が高まります。
3波で大きな上昇が見られたので、5波は3波の高値を超えるほどの勢いが残っていない傾向があります。
3波を超えていない状態で調整波にシフトする可能性があるので、買いポジションを保有しているときは早めに決済注文を検討するのがおすすめです。
4．ジグザグ
ジグザグは、調整波のa波、b波、c波の3つで形成されています。
ジグザグには、b波はa波の始点を上回らない、c波はa波の終点を割るというルールがあります。
ジグザグのa波とc波にはそれぞれ5つの副次波、b波には3つの副次波が含まれているのが特徴です。
5．フラット
フラットはジグザグと同様に調整波のa波、b波、c波の3つで成り立っています。
フラットには、b波はa波の始点を超えない、c波はa波の終点を割らないというルールがあります。
フラットのa波とb波にはそれぞれ3つの副次波、c波には5つの副次波が含まれているのが特徴です。
加えて、ジグザグよりも横ばいの形であるため、方向感がはっきりしない相場で出現する傾向があります。
6．水平トライアングル
水平トライアングルとは、高値は切り下げ、安値は切り上げる形かつ水平方向に値動きが発生しているチャートパターンです。
水平トライアングルは、5つの波動にそれぞれ3つの副次波が含まれているのが特徴です。
水平トライアングルの出現後は、ブレイクした方向にそのまま値動きする傾向があります。
エリオット波動に関するよくある質問
最後にエリオット波動に関するよくある質問に回答していきます。
1．エリオット波動が使えないと言われるのはなぜ？
エリオット波動が使えないと言われるのは、波動のカウントが難しく、トレーダーによって読み取り方が異なるためです。
エリオット波動がきれいにチャート上に現れるケースは多くはありません。
加えて、為替レートは複雑に上下するので、現在の値動きがどの波に該当するのか判断しにくい傾向があります。
FXトレードに繰り返し取り入れることで、波動のカウントや探し方を身に付ければ、利益を狙えるようになるでしょう。
2．エリオット波動を見つけやすくするには？
エリオット波動を見つけるには、移動平均線やZigZagというインジケーターを活用するのがおすすめです。
移動平均線とZigZagの使用方法を詳しく解説します。
移動平均線
移動平均線とは、一定期間における価格の平均値を折れ線グラフとして表示させるインジケーターです。
チャート上に移動平均線を表示させると、下図のように値動きを波動として捉えやすくなります。
移動平均線は、波が一番大きくなりやすい推進3波を見つける際に有効です。
加えて、期間の異なる2本の移動平均線を組み合わせて、トレンドの転換点を予測することもできます。
この手法をゴールデンクロス・デッドクロスと呼びます。
設定期間が異なる短期線と長期線の動きから、以下のように売買サインを導きます。
| 手法 | サイン | 売買方向 |
| ゴールデンクロス | 短期線が長期線を下から上に交差して抜ける | 買い |
| デッドクロス | 短期線が長期線を上から下に交差して抜ける | 売り |
ZigZag
ZigZag（ジグザグ）とは、ローソク足の安値と高値を結んで、自動でチャート上にジグザグのラインを引いてくれるインジケーターです。
ZigZagを活用すれば、チャートの値動きを直線的に示すので、エリオット波動を見つけやすくなります。
エリオット波動と組み合わせれば、値動きの予測がしやすくなるでしょう。
3．エリオット波動とダウ理論の違いは何？
ダウ理論とは、アメリカの経済ジャーナリストであるチャールズ・ダウが提唱した6つの基本原則からなる相場理論のことです。
ダウ理論は、相場が上昇トレンドと下降トレンドのどちらを示しているかを判断する際に役立ちます。
一方、エリオット波動は、相場の波のパターンを読んで将来の値動きを予測しやすくする考え方です。
したがって、ダウ理論が現在の相場分析に重きを置くのに対し、エリオット波動では将来の値動きの予測を重視している理論といえます。
まとめ：エリオット波動の基本を押さえて利益を狙おう
エリオット波動は、FXでも活用できる有名な理論です。
フィボナッチと併用することで、どこまでトレンドが継続するのか、どの価格で次の波にシフトするのか判断しやすくなります。
エリオット波動とフィボナッチを併用して多くの利益を狙うには、MT4・MT5が利用できるFX業者を選ぶことが大切です。
MT4・MT5には30種類以上のインジケーターが導入されているので、チャートを使った相場分析をスムーズに行えます。
MT4・MT5が利用できるFX業者を探している方には、BigBossをおすすめします。
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