と知りたいと思ったことはありませんか?
ドローダウンは投資で使われる用語の一つであり、資産総額が減少してしまうことを指します。
主に資産運用の場面で使われることが多い用語ですが、FXのトレードでも使うことができ、EAだとバックテストのレポートでも表示されています。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- ドローダウンとは
- FXのトレードにおけるドローダウンの使い方
- EAでのドローダウンについて
投資の知識として覚えておくと役立つ用語であると同時に、トレードのリスク管理に繋がる用語であるためトレーダーが意識すべき用語となります。
ドローダウンについて興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
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Contents
ドローダウンとは
ドローダウン(Draw down)とは、投資や資産運用において資産総額がどれだけ減少したかを示す指標の用語です。
過去の最大資産から最も減少した金額から割合を計算し、運用における最大の減少を最大ドローダウンと呼びます。
資産運用の成績において使われることが多い指標ですが、FXのトレードにおけるリスクの把握や、EAの成績を把握する指標としても使われています。
最大ドローダウン
投資や資産運用の評価において重要な指標の一つが最大ドローダウンです。
資産のピークから最も大きな下落幅の割合を示し、運用者やトレーダーがどれだけ資産を減らしてしまったかを把握できます。
自分のトレードにおいても資金の変動を記録しておくことで最大ドローダウンを把握でき、どのような原因で大損失を出してしまったのかを知ることに繋がります。
ドローダウンの計算方法
ドローダウンの計算方法は以下の通りです。
ドローダウン=損失額÷資金×100
例えば、総資金100万円でトレードを行い30万円の損失を出してしまった場合だと、30万円÷100万円×100=30%がドローダウンとなります。
別のパターンとして、総資金100万円からトレードを始めて50万円の利益が出て(総資金150万円)、その後に70万円まで資金が減少した場合は、(150万円ー70万円)÷150万円×100=53%がドローダウンとなります。
ドローダウンは資金とトレードにおける損益の推移を把握していれば計算できるため、トレードの記録を残して自身のドローダウンを計算してみましょう。
FXのトレードにおけるドローダウンの使い方
ドローダウンはFXのトレードにおいて使うことができます。
- トレードの成績確認
- トレードにおける最大リスクの把握
- ドローダウンの改善がトレードの安定性を産む
どのような使い方ができるのかを解説していきます。
トレードの成績確認
自分のトレードの成績を確認する際、ドローダウンは重要な指標となります。
ドローダウンの回数が多ければ、リスクを取ったトレード回数が多いと評価できます。
資金の減少額が多いドローダウンが多ければ、1回のトレードで取っているリスクが大きいことも把握できます。
逆にドローダウンの回数が少なく資金の減少額が少なければ、成績優秀で資金を増やせるトレードが行えることが確認できます。
ドローダウンに着目することで、単純に資金の増減だけで把握するトレード成績よりも、奥深いトレード成績の分析が行えるようになります。
トレードにおける最大リスクの把握
自分の過去のトレードにおける最大ドローダウンを調べることで、トレードにおける最大リスクを把握できます。
最大ドローダウンとなったトレードを行った時の相場状況や手法、自身の体調などを調べることで損失の原因を把握できます。
最大ドローダウンとなる状況はトレーダーにとって二度と訪れない方が良い状況であるため、避けるためにしっかりとドローダウン時の状況を把握して対策を取りましょう。
ドローダウンの改善がトレードの安定性を産む
FXトレードの結果として資金が増減しますが、理想的な状況はドローダウンがほとんどないトレードとなります。
ただし、FXはリスクを取りながらリターンを狙う投資であるため、どのトレーダーにおいてもドローダウンは訪れます。
このドローダウンをできるだけ少なくするよう改善し続けることで、安定的に資金が増えるトレードを続けられるようになります。
FXで勝った場面にのみ注目するのではなく、負けてしまいドローダウンとなった場面に注目することで、トレードの安定性を生み出すことが可能となります。
FXのトレードでドローダウンを減らすための対策
ドローダウンは資金の減少となるため出来る限り少なくすることが理想であり、最大ドローダウンは幅を小さくしなければなりません。
そこでドローダウンを減らすためには下記の対策が有効的です。
- 損切りラインの設定する
- リスクリワードを設定する
- 分散トレードを行う
- 1トレードのポジションを調整する
- 損失発生時のメンタル強化
それぞれドローダウンを減らすための対策を解説していきます。
損切りラインの設定する
ドローダウンはトレードにおける損失が原因のため、損失幅の縮小がドローダウン減少には効果的です。
トレードにおける損失幅を小さくするためには、損切りを行うための損切りラインの設定が有効的となります。
トレードでエントリーする際に損切りの価格をあらかじめ決めておき、損切りライン設定の価格にチャートが到達したら、強制的に決済することで損失額を縮小できます。
損切りはトレードにおける一番のリスク管理術ともなるため、必ず覚えておきたいトレードの技術でもあります。
リスクリワードを設定する
トレード時のリターンとリスクの比率を決めておく、リスクリワードの設定もドローダウンを減らすためには有効的です。
リターンとして期待利益幅を決め、リスクとして期待損失幅を決めることで「期待利益÷期待損失」からリスクリワードを計算できます。
あらかじめ利益と損失の値幅を決めておくことで資金管理が行いやすくなり、先程の損切りラインと同様の効果を発揮します。
損切りラインやリスクリワードを定めたトレードを行う際には、逆指値やOCO注文が自動的に決済を行う便利な注文となるため覚えておきましょう。
分散トレードを行う
FXではドル円以外に複数の通貨ペアが存在し、値動きが通貨ペアごとに異なります。
複数の通貨ペアでトレードを行うことで、1つの銘柄ペアに資金を集中するよりも分散させることができ、リスクも分散されドローダウンを減らすための対策に繋がります。
そのため、スイングトレードによる中期やポジショントレードによる長期トレードを行う人の場合、2つ以上の銘柄ペアで分散トレードを行ってみるのも一つの対策となります。
ただ2つ以上の銘柄ペアとチャートの分析が必要となるため、ある程度FXに慣れてきてから取り組むことをおすすめします。
1トレードのポジションを調整する
資金に対して損失額が大きくドローダウンの幅が大きい場合、1トレードにおけるポジションが大きすぎる可能性があります。
ポジションが大きすぎるとリスクも高くなるため、ポジションの調整がドローダウンを減らすための対策となります。
トレード時のロット数を下げることでポジションを小さくできるため、資金量に対して適切なポジションを設定しましょう。
損失発生時のメンタル強化
最大ドローダウンやドローダウンを連発してしまう連続ドローダウン発生時には、損失が増えることから心理的な負担を抱えやすくなります。
メンタルが落ち込む状態だと正常な判断できない原因となるため、損失発生時でも揺るがないメンタルを鍛えていきましょう。
もしくは、最大ドローダウンが出てしまった時には一度休むこともメンタル回復として有効的です。
メンタルのコントロールができなければトレードも上手く行かないことが多いため、メンタル面はしっかりと強化およびコントロールできるようになりましょう。
FXのEAにおけるドローダウン
ドローダウンはFXのEAの性能を評価するための指標としても使われます。
- 最大ドローダウンの割合が高すぎると運用で使えない
- リカバリーファクターにも注目する
EAを使う際にどのようなポイントに着目すればいいのかを紹介します。
最大ドローダウンの割合が高すぎると運用で使えない
EAのバックテストの結果の中に最大ドローダウン(残高最大ドローダウン)があります。
これは今回紹介してきた最大ドローダウンと同じ意味であり、EAのテスト稼働中に資金が最大減少した部分のことを指します。
最大ドローダウンが高すぎるEAは稼働中に大損を出してしまうことがあり、稼働初期だと利益も積み上がっていないためEA稼働中に退場(資金がショートしてしまうこと)可能性もあります。
そのため、EAを選ぶときには最大ドローダウンの数値をきちんと確認しておきましょう。
リカバリーファクターにも注目する
EAのバックテストの結果の中にリカバリーファクターもあります。
リカバリーファクターは総損益と最大ドローダウンの比率であり、回復率とも呼ばれる指標です。
リカバリーファクターの数値が高ければ、低いリスクでありながらも大きな利益を狙える可能性があります。
最大ドローダウンが小さくリカバリーファクターが高いEAであれば、ある程度安定した運用ができると判断できるのです。
まとめ:ドローダウンを意識してトレードのリスクを抑えよう
ドローダウンとは、投資や資産運用において資産総額がどれだけ減少したかを示す指標の用語で、最も資産が減少したドローダウンを最大ドローダウンと呼びます。
FXのトレードの成績でもドローダウンを確認でき、EAの場合はツールの性能を判断するための指標として使えます。
ドローダウンはできるだけ避けるべき結果でもあるため、しっかりと今回解説した対策を取りながらドローダウンの少ないトレードに取り組んで行きましょう。
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