2019年6月に金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループの報告書「高齢社会における資産形成・管理」の中身が報道され、老後に2,000万円が必要だと話題になりました。
総務省発表の2019年全国家計構造調査によると、1世帯あたりの金融資産残高は1279.7万円。
世帯主の年齢別に見ると30歳未満は194万8,000円、30歳代で520万5,000円、40歳代になると911万2,000円という結果となっています。
この結果を見ても分かるように、老後に備えて資産を2,000万円以上に増やすのは簡単ではありません。
では、FXで資産を形成していくことは可能なのでしょうか?
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- FXで資産運用が可能かどうかについて
- 他の投資方法との違い
- 長期運用する際の注意点
この記事を読めば、FXが資産運用に向いている理由がわかるようになります。ぜひ、最後まで読んでみてください。
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Contents
FXで資産運用は可能なのか?
資産運用と聞くと大きな損失を被らない代わりに、あまり利益が出ないイメージを持っているかもしれません。
まとまった資金があれば、株式投資で長期間投資することで資産を増やせる可能性があります。
しかし、多くの資産を保有していない場合、わずかな利率を得るだけではそう簡単に収入は増えません。
そのため、多少リスクを取ってもFXで資産を増やしたいと考える人も多いのではないでしょうか?
実際、FXではレバレッジをかけて持っている資金の何倍もの投資ができるので、利益を大幅に増やせる可能性はあります。
もちろん、FXで大きな損失を被る人もいるため、リスクとリターンのバランスを考慮しなければなりません。
他の資産運用方法とFXの違い
資産運用をする方法は、FXだけではありません。では、FXと以下の資産運用方法を比べた際にどのような違いがあるのでしょうか?
以下の表は、各資産運用方法による違いを一覧化したものです。
項目 | 初期費用 | 得られるリターン | 損した場合のリスク |
FX | 最低数百円から | 高い | 口座への入金額以上に失うリスクもある※1 |
預金 | 1円から | 低い | 1,000万円までなら銀行が破綻しても保護を受けられる |
外貨預金 | 預金+1通貨あたり数円前後の手数料がかかる会社もある | やや高い | 円高による元本割れリスクがある※2 |
株式投資 | 1万円以下から | 高い | 買った株が0円になるリスクがある |
投資信託 | 1万円前後 | やや低い | 元本割れリスクがある |
※1追証がある場合(国内FX業者)
※2元本割れリスクとは、戻ってくる金額が購入時よりも少なくなること。
代表的な4つの運用方法について、FXとメリットやデメリットを比較してみましょう。
1. 預金
最もリスクの低い運用方法は日本円の預金です。
預金を利用するメリットは、金融機関が破綻しても預金保険制度により、1,000万円までの元本と利息について保障がある点です。
ただ、普通預金や定期預金では、ほとんど資産を増やせません。
以下は、みずほ銀行の預金商品の金利表ですが、預金で付く金利は1%未満です。
種類 | 金利※ |
普通預金 | 0.001% |
定期預金※ | 0.002% |
※みずほ銀行のスーパー定期預金(1ヶ月から10年)を利用した場合の金利です。
※2022年11月23日時点の金利(変動金利)です。
仮に1,000万円を10年預けた場合に受け取れる金利は、わずか2,000円です。
FXの場合は、1万円あれば2,000円の利益を数時間で得られる可能性は十分あります。
もちろん損をするリスクもありますが、預金よりも資産を増やすチャンスはあるでしょう。
2. 外貨預金
2022年以降のドル高円安により注目されているのが外貨預金です。外貨預金とは、日本円をドルやユーロといった外貨に換えて預ける方法です。
外貨預金の金利は、普通預金や定期預金よりも高いため、多くの利息を受け取れます。
例えば、住信SBIネット銀行に2年間米ドルを預けた場合の実質利回り(年利から手数料を引いた金利)は3.56%(2022年11月23日時点の情報)です。
よって100万円を預ければ56,573円になって戻ってきます。
ただし、外貨預金をする場合、以下のようなデメリットがあります。
- 往復12銭〜100銭ほどの為替手数料がかかる
- レバレッジをかけられない
- 円安にならないと損をする
多くのお金を用意できなければ、利益を増やせません。加えて円安にならなければ、預けたお金が減るリスクもあります。
しかし、ここ1年で急激にドル高になったため、今後ドル安になる可能性は十分あるでしょう。
外貨預金は、リスクがある割に多くの収入を得られるわけではありません。
FXの方が少ない資金で多くの利益を得られる可能性があります。
3. 株式投資
投資と聞くと株式投資を思い浮かべる人もいるでしょう。株式投資の世界では、購入した株が数倍以上になるケースもありますし、銘柄によっては配当金や株主優待を受け取れます。
ただし、株式投資は基本的に高いレバレッジをかけられない(信用取引は最大3倍まで可能)ため、多くの資金が必要です。
さらに、価格が下落すると利益を得にくくなります。最悪のケースでは、短時間で価値が10分の1になる銘柄もあります。
FXであれば、レバレッジをかけられるので数千円の資金(1,000通貨取引の場合)で多くの利益を狙えるでしょう。
さらに、注文とは逆の方向に価格が動いても、決済すれば損失を最小限に抑えられます。
4. 投資信託
投資信託とは、運用の専門家が投資家から集めたお金を運用する商品です。専門家は、運用の成果に応じてそれぞれの投資家に分配します。
100円から投資できるので、手軽に資産運用を始められるでしょう。さらに、複数の銘柄に資金を分けて投資すれば、下落した場合の損失リスクを抑えられます。
しかし、株式投資と同じで元本割れのリスクがあるため、必ず資産を増やせるわけではありません。
FXと比べると高いレバレッジを効かせることはできず、本格的に資産運用をしたいのであれば、ある程度の資金を用意する必要があります。
FXで長期的な資産運用する際に注意するべき点
資産運用をする場合、長期間にわたって投資し続けなければなりません。
そこで、FXで長期的に資産運用する際に注意するべき点を紹介します。
- ロットを上げすぎない
- 急激な為替変動には注意する
- ロスカットや追証に注意する
- 損切りをする
順番に見ていきましょう。
1. ロットを上げすぎない
資産運用目的でFXの取引をする時は、ロットを上げすぎてはなりません。
なぜなら、運用して増やした資産は老後の生活費や子どもの教育費などに使えるよう、投資資金をほとんど失う事態は避けなければならないからです。
FXで大きな損失を被る代表的な原因は、ロットの上げすぎです。利益を大きく増やすよりも、資金を減らしすぎないことを優先しましょう。
2. 急激な為替変動には注意する
FXでは、投資信託や一部の株式よりも大きな値動きが生じます。
例えば、以下の表は過去に発生した急激な為替変動の一部です。
日付 | 経緯と変動幅 |
2016年6月24日 | イギリスのEU離脱に伴う国民投票で160円台→133円台へ暴落 |
2019年1月3日 | フラッシュ・クラッシュで108円台→104円台へ暴落 |
2022年9月22日 | 日銀・政府による為替介入により145円台→140円台へ暴落 |
2022年10月21日 | 日銀・政府による為替介入により151円台→146円台へ暴落 |
FXの世界では、数分〜1日で上記のような急激な変動が発生します。よって、一時的に資産が大きく目減りするケースも珍しくありません。
ある程度大きな変動が生じても、動じないように注意する必要があります。
急激な変動による影響を抑えるために、ポジションを長く持たない、損切りを確実に行うなどを意識しましょう。
3. ロスカットや追証に注意する
FXでは、株式投資や外貨預金とは異なり、ロスカットや追証に注意しなければなりません。
ポジションを保有した後に、エントリーと逆方向の値動きが起こると含み損が発生します。
含み損が膨らんで、口座内の資金が取引を継続するのに維持しなければならない最低維持基準を下回ると、追加で資金を入金するか保有しているポジションを決済(一部もしくは全て)しなければなりません。
また、FXでは損失を抑えるためにロスカットと呼ばれる制度があります。
含み損が増えすぎてロスカット水準に達すると、自動的にポジションが決済されるのです。
ロスカットが執行されると大きな損失を被る可能性があるので、長期的にFXで運用するならなるべく避けなくてはなりません。
また、急激な為替変動が生じた際、稀にロスカットが執行されないケースがあります。その場合、口座に預けている資金を超える損失が発生し、追証が発生するリスクがあります。
なお、このような事態を確実に避けたい人は、追証制度がない海外FXの利用を推奨します。
多くの海外FXの場合、口座残高を超える損失については、FX業者が負担してくれます。よって、最大損失額は口座に入れている資金のみに限定されるのです。
4. 損切りをする
長期的に資産運用するとはいえ、必ずポジションをずっと保有しなければならないわけではありません。
自身の立てたシナリオが誤っていた場合、損切りを行えば損失を最小限に抑えられます。
例えば1ドル150円でドル円を1,000通貨ロング(買い注文)をした場合、149円まで下落すると1,000円の含み損が生じます。
この時点で損切りをすれば、損失を1,000円に抑えられます。仮にこの後価格がさらに下がっても、既にポジションを決済しているので損失は発生しません。
また、最初から数ヵ月〜数年単位でポジションを保有する場合は、急激な変動による損失を避けるために小さいロットで取引しましょう。
FXで資産運用を始める方法
FXでの資産運用に興味があっても、どのように始めれば良いのかわからない人も多いでしょう。
そこで、FXで資産運用を始める方法を紹介します。
- FX業者の口座を開設する
- 入金する
- 取引のルールを決める
- エントリーする
順番に見ていきましょう。
1. FX業者の口座を開設する
FXで資産運用するためには、FX業者の口座を開設しなければなりません。海外FXなら最短数分、国内FX業者なら最短1時間で口座開設が可能です。
なお、国内と海外のFX業者の違いは以下の通りです。
項目 | 国内FX | 海外FX |
口座開設にかかる時間 | 最短1時間 | 最短数分 |
レバレッジ | 25倍 | 数百倍〜数千倍以上 |
1,000通貨のポジション保有に必要な証拠金※1 | 6,000円 | 約135円※2 |
追証 | あり | なし※3 |
キャンペーン | 取引量に応じて
キャッシュバックを受け取れる |
入金、口座開設、取引時にボーナスを受け取れる |
資金の管理方法 | 信託保全 | 信託保全か分別管理 |
※1 1ドル150円の時にドル円を保有する場合
※2 海外FX業者のレバレッジは1,111倍と仮定する
※3 一部追証ありのFX業者もあります
口座開設の手順は簡単にできます。
2. 入金する
FX業者の口座を開設したら入金しましょう。国内FXなら銀行入金、海外FXの場合は銀行入金、クレジットカード、オンラインウォレットなどのサービスがあります。
基本的に入金したお金は短時間で口座に反映されるため、すぐに取引を始められます。
3. 取引のルールを決める
FXでは取引のルールを決めてから取引した方が、長期的には安定して利益を得られる可能性があります。
取引を始める前に以下のようなルールを決めましょう。
- 取引する通貨ペア
- 取引する時間
- 取引単位
- 1回の損失許容額
- ポジション保有時間
- エントリーするタイミング
- 利確や損切りのタイミング
なお、資産運用する場合、1回の損失許容額を資金の1%〜3%くらいに抑えましょう。
例えば、10万円ある場合は、1回の取引での損失額が3,000円を超えないように取引する必要があります。
多くの利益を狙うのではなく、大きな損失を避けましょう。
4. エントリーする
取引ルールを決めたら後は、エントリーするだけです。最初は現在の価格でポジションを保有する成行注文で取引をしましょう。
一度決めたルールでたくさん取引を続けます。
まとめ:FXは資産運用におすすめ
FXは、資産運用におすすめの投資方法です。資金量に応じて大きな利益を狙えるだけでなく、以下のような特徴があるので損失のコントロールもしやすいからです。
- 取引が成立しやすい
- 24時間いつでも取引できる
- 損切りで損失を抑えられる
- 少ない資金で取引を始められる
- 売りからでもポジションを保有できる
なお、FXで資産運用するならFX業者の選定が重要です。特に初心者は追証のリスクがなく、少ない資金で投資を始められるFX業者を選びましょう。
おすすめのFX業者は、海外FX業者のBigBossです。BigBossは追証がないので、借金のリスクがありません。
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