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ユーロ/トルコリラの為替レートと変動要因|今後の見通しについて解説

ユーロ/トルコリラの為替レートと変動要因|今後の見通しについて解説

トレーダー
「ユーロ/トルコリラの値動きのポイントがわからない…」

トレーダー
「ユーロ/トルコリラの取引で注意することってある?」

といった疑問をもっていませんか?

トルコリラはマイナー通貨であるため、調べても取引のポイントがわからず、困っている方は多いのではないでしょうか。

中には、ユーロ/トルコリラの取引を始めたいと思い、過去の値動きの特徴や変動要因などの情報を集めている方もいるでしょう。

そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。

この記事でわかること

  • ユーロとトルコリラの値動きの特徴
  • ユーロ/トルコリラのこれまでの値動き
  • ユーロ/トルコリラの取引で今後注目すべきこと

ユーロ/トルコリラの特徴やこれまでの相場変動の要因を知っておけば、利益を狙いやすくなるでしょう。

ユーロ/トルコリラの取引を始めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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ユーロ/トルコリラの為替レート

下図は、ユーロ/トルコリラの為替レートです。

ユーロトルコリラ

2024年9月30日17時時点は、1ユーロあたり約38.231トルコリラとなっており、過去1年分の高値は以下のように推移しています。

2023年9月 約29.016トルコリラ
2023年10月 約30.006トルコリラ
2023年11月 約31.830トルコリラ
2023年12月 約32.653トルコリラ
2024年1月 約32.959トルコリラ
2024年2月 約33.815トルコリラ
2024年3月 約35.420トルコリラ
2024年4月 約35.000トルコリラ
2024年5月 約35.068トルコリラ
2024年6月 約35.485トルコリラ
2024年7月 約36.195トルコリラ
2024年8月 約38.035トルコリラ
2024年9月 約38.231トルコリラ

このデータからユーロ/トルコリラは、2023年9月から約1年かけて為替レートが1.3倍になっており、長期的な上昇トレンドが続いていることがわかります。

一方、2021年12月の1ヶ月間で為替レートが約5トルコリラ動いていることから、値動きが大きい通貨ペアであるといえるでしょう。

ユーロトルコリラの今後の見通し

トルコリラを所有するうえで、多くの人が気にしているのは今後の「金利政策」「インフレ率」でしょう。

金利政策においては、早々の金利引き下げはさらなるインフレにつながるとされ、しばらくは据え置かれると考えられます

また、トルコは相変わらずインフレ傾向にあるもののその伸びは鈍化しています。
シムシェキ財務相は「最悪期は脱した。我々はディスインフレ期に入る」と自身のSNSに投稿し、トルコ国内の情勢は転換期を迎えていると捉えることができます。

以上の点から、以前よりもトルコリラを所有することのリスクは低くなっており、且つ50%という高金利により多くのスワップポイントが期待できます。

ただし、トルコを取り巻く環境は主要国に比べてまだまだ不安定なため、為替の急落には注意が必要です。

よって、これからトルコリラを所有しようとしている人、既に所有している人は余剰資金の範囲以内で低レバレッジで保有することをおすすめします。

ユーロの特徴

ユーロは、1993年11月に発足したEUの通貨統合に伴い、1999年1月に取引が開始された通貨です。

2022年の調査では、世界の外国為替取引額が米ドルに次いで2位となっています。

FX取引で押さえておきたいユーロの特徴は、以下の通りです。

  1. EUの国々の様々な要因で変動する
  2. 米ドルと逆相関の関係になりやすい
  3. ロンドン時間に取引が活発になる

一つずつ詳しく解説します。

1.EUの国々の様々な要因で変動する

2024年4月時点で、ユーロを導入している国は20ヶ国です。

EU加盟国には、ドイツやフランスのような経済大国もあれば、ギリシャのように経済が不安定な国もあります。

ユーロ圏全体で経済が良くても、一国の情勢が不安定になると、ユーロの価格が変動することもあるので注意が必要です。

基本的には、ユーロ圏にある全ての国の経済状況や金融政策を把握するのが望ましいですが、経済規模の大きいドイツやフランスの重要な指標を押さえることを優先させましょう。

下図は、ユーロ/トルコリラの為替レートで、ドイツのGDPが発表された2023年8月25日15時(日本時間)に大きな値動きが確認できます。

ドイツのように経済規模の大きい国の指標は、ユーロの値動きに大きな影響を与える可能性があるため、発表日時を確認したうえで取引しましょう。

2.米ドルと逆相関の関係になりやすい

2022年のFX市場で最も取引された通貨ペアはユーロ/米ドルです。

そのため、ユーロが買われるときは米ドルが売られ、ユーロが売られるときは米ドルが買われる傾向があります。

ユーロ/米ドルはもちろんのこと、ユーロ/トルコリラの取引をするときも、アメリカの経済状況や国際情勢をチェックしておくと利益を狙いやすくなるでしょう。

3.ロンドン時間に取引が活発になる

ユーロは、ロンドン時間に取引が活発になります。

ロンドン時間は、日本時間の16時から26時(冬時間は17時から27時)で、世界三大市場の1つであるロンドン市場が開場している時間のことです。

特に日本時間21時以降はニューヨーク市場の開場と重なるため、値動きが活発になる傾向があります。

ロンドン時間の特徴やトレードのコツはこちらで詳しく解説!

トルコリラの特徴

トルコの通貨であるトルコリラは、以下のような特徴があります。

  • 政策金利が高い
  • トルコリラの価格は下落傾向にある

一つずつ詳しく解説します。

政策金利が高い

トルコリラの最大の特徴は、政策金利が高いことです。

FXでは為替差益だけでなく、スワップポイント(通貨ペア間の金利差)で利益を狙うことも可能です。

例えば、低金利通貨を売って高金利通貨を買うと、ポジションを保有している限り、金利差分の利益をスワップポイントとして受け取れます。

トルコリラよりも金利の低いユーロと取引することで、多くのスワップポイントを狙える可能性があります。

スワップポイントを狙う際の注意点やコツはこちらで詳しく解説!

トルコリラの価格は下落傾向にある

トルコの政策金利が高いことから、スワップポイントで利益を得たいと考えている人は、慎重にトレードしましょう。

その理由は下図のユーロ/トルコリラの為替レートからわかるように、トルコリラの価格は下落傾向にあるためです。

通常インフレ率が高い国は、中央銀行が金利の引き上げを実施しますが、トルコはインフレが続く中でも金利の引き下げを継続したことがあります。

このような異例の金融政策から、インフレが加速し、トルコリラの価格の下落につながったと考えられるでしょう。

スワップトレードをする場合は、ポジション保有後も価値が下がり続けるリスクを考えなければなりません。

ユーロ/トルコリラのこれまでの為替レートの変動要因

下図は、2017年7月から2024年4月のユーロ/トルコリラの為替レートです。

大きな変動が見られたのは以下の3つの時期で、いずれもトルコリラの大幅な下落が見られます。

  1. 2018年8月
  2. 2021年11月
  3. 2023年6月

トルコリラの価格が下がった要因を一つずつ詳しく見ていきましょう。

1.2018年8月

2018年8月は、トルコショックにより、トルコリラの価格が急落しました。

トルコショックとは、トルコ在住の米国人牧師の拘束問題をきっかけに、アメリカとの関係悪化が嫌気されたことで、トルコリラが1日で大幅に下落した通貨危機を指します。

トルコショックは、他の新興国の通貨にも影響を及ぼし、アルゼンチンペソやブラジルレアルなども下落しました。

世界中の投資家が取引そのものに慎重になり、株式への投資を控える動きにもつながったため、世界の株式市場に影響を与えた出来事でもあります。

2.2021年11月

2021年11月にトルコのエルドアン大統領は「国民から金利負担を取り除く」と発言し、トルコ中央銀行は金融政策決定会合で金利の引き下げを決定しました。

国内外から金利の引き下げに批判的な意見が強まっている中で、中央銀行は利下げを発表し、市場の失望からトルコリラが売られ、最安値を更新しました。

3.2023年6月

5月29日にトルコ大統領選で、低金利を支持するエルドアン大統領の続投が決定すると、インフレが続く中で低金利政策が継続するとの予想から、トルコリラを手放す投資家が後を絶ちませんでした。

その後、新しい財務大臣に米投資銀行ストラテジストで元副首相であるシムシェキ氏、トルコ中銀総裁には米ファースト・リパブリック・バンクで共同最高経営責任者(CEO)を務めたエルカン氏が就任したことで、市場の正常化に向けて大幅利上げの期待が高まりました。

6月22日のトルコ中銀会合では政策金利を8.5%から15.00%への引き上げを決定しましたが、市場予想は20.00%程度だったことから失望売りが優勢となりました。

その結果、ユーロ/トルコリラは6月27日に史上最高値28.5762となり、トルコリラの価格が大きく下落することになりました。

ユーロ/トルコリラの取引をするうえで今後注目すべきこと

ユーロ/トルコリラの取引をするうえで、今後注目すべきことは以下の3つです。

  1. トルコの政策金利
  2. ECBの政策金利
  3. ロシアのウクライナ侵攻

一つずつ詳しく解説します。

1.トルコの政策金利

ユーロ/トルコリラのこれまでの為替レートは、トルコの政策金利によって大きな変動を見せています。

そのため、今後の値動きもトルコの政策金利に大きく左右されるといえるでしょう。

トルコの金利は高く見えるものの、金利がインフレ率を上回っていなければ、トルコリラの価値は下がってしまいます。

なお、トルコ中央銀行は2024年2月22日に2023年6月より8回連続で続けてきた利上げを据え置くと発表しましたが、2024年3月21日には金利を45%から50%へさらに引き上げました。

ただし、金利の引き上げが物価上昇に追いついていないため、金融政策によってインフレを抑え込めなければトルコリラの価値が低下する可能性が高いといえるでしょう。

2.ECBの政策金利

ECB(欧州中央銀行)とは、ユーロ圏に属する20ヶ国の中央銀行としての役割を果たす金融機関です。

ECBの政策金利は、ユーロの価値に影響を与える可能性があるため、発表日時や動向を確認したうえで取引することが大切です。

あわせて、ECBのラガルド総裁の発言もチェックしておくと良いでしょう。

3.ロシアのウクライナ侵攻

ロシアのウクライナ侵攻は、各国の経済状況や国際情勢に大きな影響を与えました。

両国と密接なトルコ・ユーロ圏の経済は不透明感が増し、トルコリラとユーロの価格が下落した要因にもなっています。

ウクライナとロシアの対立が続けば、トルコリラとユーロにさらなる影響を与える可能性があるでしょう。

ロシアのウクライナ侵攻は、ユーロ/トルコリラに限らず、FX取引をするうえで今後も確認すべきことです。

まとめ:ユーロ/トルコリラの特徴を押さえて利益を狙おう

ユーロ/トルコリラは、トルコリラの金利政策やEUの経済指標によって大きな値動きを見せる傾向があります。

トルコリラは価格の下落が継続する可能性があるため、取引する際は今後のトルコの政策金利を追いながら戦略を立てましょう。

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