と悩んだことはありませんか?
FXの経済指標の中でも多くのトレーダーに意識されるのが消費者物価指数です。
難しい用語というイメージがありますが物価の動きを測れる指標で、理解すればドル円のトレードに活かせたり、日本や米国の経済状況把握に役立てられます。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- 消費者物価指数について
- ドル円と消費者物価指数の関連性
- トレードで意識すべき消費者物価指数のポイント
経済指標の中でも注目されやすい消費者物価指数について理解すれば、経済の動向把握やトレードの環境認識に役立てられるでしょう。
消費者物価指数を理解してトレードに役立てたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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Contents
消費者物価指数とは
消費者物価指数は、一般の消費者世帯が物やサービスを購入する時の水準を計測した数値のことで、Consumer Price Indexの略からCPIと呼ばれることがあります。
同等の物やサービスが、特定の基準年と比較した場合にどれだけ変動があるのかを数値化していることから、世間の物価変動を把握できます。
物価の変動からインフレーションやデフレーションを把握して、中央銀行が金利を調整したりすることから、FXではレートの変動に影響を与えやすい指標として注目されます。
消費者物価指数とインフレーション
消費者物価指数が上昇を続けるということは、国内の物やサービスの物価が上昇を続けているということです。
持続的に消費者物価指数の上昇が続けばインフレーションが起きていると判断でき、物価上昇の勢いが強すぎてインフレ率が高い時には、中央銀行は過度なインフレ―ションを抑えるために金利の上昇を行います。
金利が高い金融商品は利回りが良いことから人気が出るように、為替での資金の流れは金利も低い国の通貨から金利が高い国の通貨に流れる傾向があるため、金利が上昇した国の通貨が買われやすくなります。
逆に消費者物価指数が下落を続けると、デフレーションから中央銀行は金利を引き下げ始めます。
日本と米国の消費者物価指数
消費者物価指数CPIは世界各国が発表しており、日本だけではなく米国にも消費者物価指数があります。
日本の場合は総務省統計局が、毎月19日を含む週の金曜日の午前8時30分に公表します。
米国の場合は米労働省労働統計局が、毎月15日前後の夏時間は午後9時30分、冬時間は午後10時30分に発表しています。
ドル円のトレードを行う場合は、日本と米国の消費者物価指数がレートに大きな影響を与えることから、毎回の発表内容やレートの変動を観察しておくことが重要です。
特に米国の消費者物価指数の内容次第ではドルの円レートが大きく動くため、発表日を確認して前後のトレードは気を付けなければなりません。
ドル円と消費者物価指数の関連性
消費者物価指数がFXにおいて重要な指標の1つであると解説してきましたが、ドル円において特定の関連性が存在します。
消費者物価指数が上昇もしくは下落するとドル円がどのように変動するのかを、あらかじめ理解しておけばトレードの立ち回りで役立てることができます。
特に影響力の強い米国の消費者物価指数が発表された時に、ドル円がどのような傾向で動くのかを紹介していきます。
消費者物価指数が上昇すると
米国の消費者物価指数が上昇を続けると米国の物価が上昇し、インフレ率が上昇している状態となります。
インフレ率上昇による物価の高騰を抑え安定化を行うために、米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)は金利の引き上げを行います。
金利が上昇した国の通貨は買われやすくなるため、ドル円においてドルが買われてドル高円安の状態となり、チャートが上昇しやすくなるでしょう。
ちなみに消費者物価指数発表のタイミングでは、ドル円の買いと売りによるトレードが頻発してレートが大きく動きます。
指標発表時には消費者物価指数の結果と関係なく大きく動くことがあるため注意しましょう。
消費者物価指数が下落すると
米国の消費者物価指数が下落を続けると米国の物価が下落し、インフレ率が下落している状態となります。
経済がデフレーションに陥り、経済や雇用の低下を防ぐために、FRBは金利の引き下げを行います。
金利低下した国の通貨は売られやすくなるため、ドル円においてドルが売られてドル安円高の状態となり、チャートが下落しやすくなるでしょう。
ただし、為替は1国の通貨の強弱だけではなく、対となる日本の金利の変動の影響も受けます。
米国の金利低下と同時に日本の金利も低下した場合、もしくは日本の金利がまだまだ低い状態だと、必ずしもドル安円高の状態に陥るとは限りません。
実際のドル円トレードで意識すべき消費者物価指数のポイント
FXでドル円のトレードを行っていく際に、消費者物価指数の発表は意識すべきポイントとなります。
特に米国消費者物価指数の発表時には価格が大きく動きトレードに影響を与えやすいことから、事前にトレードで意識すべきポイントとして把握しておかなければなりません。
・消費者物価指数には予想と結果がある
・日本と米国の消費者物価指数の違い
・指標発表前のエントリーはリスクが高すぎて危険
・消費者物価指数でドル円の方向を確認
・必ず関連性通りに動くわけでは無い
それぞれわかりやすく解説していくので、FX初心者の方はぜひ参考にしてください。
消費者物価指数には予想と結果がある
消費者物価指数が発表される時は事前に予想となる数値が出て、当日に結果の数値が発表されます。
中長期的な為替レートへの影響は消費者物価指数の結果が影響を与えますが、発表当日の為替レートの変動については予想に対する結果の数値によって大きく変わります。
例えば、米国の消費者物価指数の事前予想が0.1%で結果が1.0%だった場合、予想に対して結果が高かったことからインフレが進んでいると判断され、ドル円のチャートだと急騰する可能性があるのです。
(もちろん、相場に確実性はないためインフレが進んでいたとしても逆にドル円のチャートが急落してしまうこともあります。)
短期的な消費者物価指数の影響を受けるレートの変動については、予想と結果の差に影響を受けることを覚えておきましょう。
日本と米国の消費者物価指数の違い
消費者物価指数は各国が発表しており、ドル円においては日本と米国の指数の影響を受けます。
米国の消費者物価指数は発表から5分で1円以上(100pips以上)のレートの動きを見せることがあります。
対して日本の消費者物価指数はそこまで大きくレートが動くわけではありませんが、それでも平常時の東京時間のレートの動きよりも大きくなることもあります。
そのため、ドル円のトレードを行う際には事前に日本と米国の消費者物価指数の発表日と時間を把握しておくようにしましょう。
指標発表前のエントリーはリスクが高すぎて危険
消費者物価指数を始めとする経済指標の発表時は基本的にレートが大きく動くため、指標発表を狙うトレードはかなりリスクが高くなります。
一瞬で1円以上のレートが動き、証拠金やレバレッジ次第でロスカットされてしまう危険性もあるため注意しましょう。
特に高いレバレッジを掛けられる海外FX業者では基本的に、経済指標発表前後のトレード自体が禁止されていることがほとんどです。
リスクを冒した危険性の高いトレードを行って奇跡的に利益を得られたとしても、規約違反で口座を凍結されてしまう恐れがあるため覚えておきましょう。
ちなみに海外FXで経済指標発表前後のトレードが禁止されている理由を下記記事でまとめているので、よければ参考にしてみてください。
▶海外FXで経済指標発表前後のみの取引が禁止されている理由を解説!
消費者物価指数でドル円の方向を確認
短期的に消費者物価指数を見た場合、トレードでは価格が大きく動く場面となります。
しかし、中長期的な視点で見ると、ドル円の動く方向の予測に役立ちます。
ドル円と消費者物価指数の関連性でも紹介しましたが、米国の消費者物価指数が上がり続ければドル高円安からチャートが右肩上がりの傾向になり、消費者物価指数が下がり続ければドル安円高のからチャートが右肩下がりの傾向になります。
間接的にでも金利に影響を与える指標となるため、中長期的なトレンドの予測に役立てられるのです。
そのため、スイングトレードやポジショントレードを行う際には、消費者物価指数の結果からトレンドの予測を立てることも可能となります。
FXで使える各トレードスタイルを下記記事にまとめているので、興味がある方は参考にしてください。
▶FXトレーダーがプロの手法を学ぶべき理由|勝率の高いトレード手法を身に付ける方法を解説
必ず関連性通りに動くわけでは無い
FXの全てに言えることですが、消費者物価指数の結果が関連性通りに動くわけでは無いことは、必ず覚えておきましょう。
1つの指標の結果で全ての方向性が決まるわけでは無く、変化する世界情勢や米国の経済状況、為替市場の参加者の思惑など、複雑な要因によってレートは変動していきます。
関連性通りに動くと思いエントリーをしても、時には予測とは逆方向に動き損失を出してしまう恐れがあるのです。
そういった思わぬ方向にチャートが動いた時には、計画的な損切りを行うことで資金を守りながら運用が行えます。
消費者物価指数のようにレートに大きな影響を与える指標が存在するため、損切りは必須スキルとして備えておくことをおすすめします。
▶海外FXでの損切りの決め方とは? 代表的な失敗例と対策を解説
まとめ:消費者物価指数を覚えて環境認識に役立てよう
消費者物価指数(CPI)は一般の消費者世帯が物やサービスを購入する時の水準を計測した数値のことで、物価の上昇や下落を把握できる指標です。
各国の物価上昇や下落は経済そのものに近く、中央銀行が金利を変動させる要因の1つとなるためFXでは重要な経済指標になります。
特に米国の消費者物価指数はドル円のレートを大きく動かすことがあるため、今回の内容をしっかりと押さえてトレードを行っていきましょう。
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